TOP野宿旅北海道→鳥取自転車野宿一人旅

 03'夏ツーリング 北海道→鳥取 自転車野宿一人旅


■11日目(03/08/31/日)編

明け方4:30、かなり強い雨の音で目を覚ます。ドーッっと土砂降りの音が聞こえる。自転車とテントは道の駅の軒下に入れておいたから大丈夫だろう・・・と自分に言い聞かせ、再び眠りについた。
そしていつも通り5:30に起床。雨はまだ降っているものの、だいぶ小降りになっていた。ビアンキのクロスバイクで来ているチャリダーも起き出してきた。彼はテントを持っていないので地べたに直接マットとシュラフだったが、雨の吹き込みで明け方に移動を余儀なくされたらしい。やっぱりテントは無いとダメだね・・・と思った。まぁ人それぞれスタイルは違うけどさ。



↑かなり屋根の内側にテントを設営したにもかかわらず、雨がギリギリの所まで吹き込んでいた。用心に用心を重ねておいてテントをぬらさずに済んだ。ラッキー。


早速朝食とするが、手元には昨日の夜におじさんにもらったトウモロコシが・・・。捨てる訳にも行かず、調理してみることに。だが最初の問題は「切れない」だった。まな板としっかりした包丁があればザクザク切れるのだろうが、こっちには折りたたみナイフ(ビクトリノックス)一本のみ。仕方ないから外周に切れ目を入れて芯は気合いでへし折った。朝っぱらから結構大変な作業。



↑ボコボコ。ガスがもったいないが、まぁ仕方がない。塩を持ち合わせていなかったのでただのお湯で6〜7分ほどゆでた。


朝食はゆでたトウモロコシと食パン+ジャム。物が良いのか苦労の甲斐あってか、トウモロコシは甘くておいしかった。ただ、急いで食べたため口の中にやけどを負う。まぁそれは自分の責任なんですが・・(汗

このころ、雨は昼頃にはあがるという良いニュースをビアンキクロス乗りから教えてもらった。雨対策装備をそっくり函館に置いてきてしまったので雨の間は動かないようにしようか悩んだが、午後にあがるんだったら乾くだろう・・・と適当に考えて出発することに。
絶対にシュラフなどが濡れないよう手持ちのビニールシートでぐるぐる巻きにするなどパッキングに手間をかけたため出発が遅れ、その間にビアンキクロス乗りは出発した。こっちも急いで出発したいところだが、レインカバーがないから仕方がない。

7:30にやっとこさ出発の準備を整え、トイレに寄ってから出発しようとすると大間崎で出会った似顔絵を描きながら日本を回っているチャリダーに再び遭遇。朝食中の彼はなんと納豆をネリネリしているではないか!コッヘルとか洗うの大変だから俺は旅の間に食べることはないのでビックリ。「な、納豆食うんですかっ!」と思わず言ってしまった。平然と「うん」と答えられ、ポカーン。
食生活にこだわりのないまごころにとっては、朝食などパンとジャムで安上がりでOK!というノリなのだが、まぁこれも色々なスタイルがあると言うことで・・・。


そんな彼に別れを告げ、道の駅「よこはま」を出発した。雨の中国道279号線「むつはまなすライン」を南下する。レインカバーは無いのでサイドバッグがどんどん濡れていくが、「中身はビニールで包んであるから大丈夫」と自分に言い聞かせ走り続ける。
2時間ほど走り、第二朝食にしようと道ばたのミニストップに入って休み、店頭で食パンを食べていると一人のチャリダーが。「どうもー」と挨拶すると向こうが驚いた顔をして「あっ!」と言ってきた。「どうしました?」と聞くと「うーんと、えーっと、そうだ!倶知安(くっちゃん。ニセコのあたり。6日目参照)のキャンプ場で会った人じゃないですか?」と。「もしかしてT大学のサイクリング部の人ですか?」と聞くと当たり。こんな所でまた出会うとは。みんな考えるルートは同じようなものみたいだね。



↑ミニストップの店頭にて。お互いずぶ濡れでの再会となった。

T大学の彼はサークルでのランを終えたあと一人でツーリングを続けているらしい。なんと恐山にもチャレンジしたのだとか。「12%で下って14%で登るとかばかりで、死にました」そうな。うっわー、行かなくて良かった。

パンを食べ終え、T大学の自転車乗りと別れて再び出発。緩やかに少し登ってはゆるやかに少し下り、景色がずーっと同じという苦痛きわまりない道をダラダラと走り続けていると10時頃に雨がやんだ。まだ降るかもしれないのでレインスーツを着たままで走っていたらどんどん晴れてきて暑くなってきたので、国道沿いにあるパーキングで一休みとし、レインスーツを脱いだ。



↑軽く日が照っているので、汗で濡れたレインスーツを乾かす。リヤに一つだけレインカバーが見えるが、それはバッグを漁ったら出てきたもの。一つだけじゃ足りませーん。
後ろにある国道案内看板で青森市内まで29kmと分かる。青森市では洗濯もしないといけないし、米も底をついているのでどこかで米穀店を探して買わなければ。休憩そこそこに、青森市を目指して出発。


途中のサークルKで昼食を買うと、コンビニの店員さんに「どこから来たの?」と声をかけられた。自転車はたまたま店の裏手に止めていたので見てないはずだが、俺の格好だけで旅人と確信できるのかな?とちょっと不思議な出来事。このあたりは俺のような格好をして走るチャリダーが多いのだろうか。


12時に道の駅「浅虫温泉」に着く。走り始めて結構経つし、ちょうど昼だったので大休止としたいところだったが、温泉ホテルに24時間解放の駐車場とトイレをくっつけただけの「ナリだけ道の駅」だったため、店内の土産物の試食をバリバリ食ってすぐ出発した(爆)
ニンニクが名産なのかニンニクに関連した商品が多く、スタミナつけるぜッ!と色々いただいてしまった。もちろん購入した物は一つも無し。嫌な客です。いや、客でもないか。


青森市内に入り、公衆電話の電話帳が「青森市版」に変わったところでコインランドリー捜しを開始。電話帳を見ると地図付きで広告を出しているコインランドリーがあり、今走っている国道からそれて片道4kmほどの所にコインランドリーがあるようだ。往復8kmのロスは痛いが、途中に米屋さんを見つけることが出来るかもしれないし、この先道沿いに見つけることが出来るかも分からないから頑張ることにした。



↑そんなこんなでやってきたコインランドリー。値段も容量も平均的なところ。


道沿いに米屋を見つけることが出来なかったので、コインランドリーに来ていたおばさんに「この近くに米を量り売りしてくれるようなお店はありませんか?」と尋ねてみたが、分からないとの返事。そりゃまぁ普段米屋なんて使わないだろうからね・・・。

そこで会話は終了し、自分の洗濯機の前で食パンを食べていると、さっきのおばさんが話しかけてきた。結構車であちこち出かける人らしく、この先の道の話や今日泊まれそうな場所など色々情報をもらう。ついでに青森県内の道の駅マップまで車から持ち出してきて、俺にくれた。洗濯が終了するまでそんな話を続け、最後に名刺を渡してお礼を言って別れた。

荷物を満載したへんてこりんな自転車でやってきたヤツがコインランドリーの店内で食パンをパクパクやっている怪しげな状況なのによく話しかけてくれたな・・・と思ったら、家族で車内泊の旅なんかをやったりするアクティブ派な人だと言うことが話していて分かった。おばさんの息子さんたちが俺みたいな人間に育つことを祈るばかりだ(笑)



↑洗濯も終了!これで再び4日間は過ごせます。


これから走るにはちょうど良い距離の所に大きめの公園があり、近くに温泉もある事をおばさんに教えてもらったので、今日はそこを目指して走るのみ。もう3時を過ぎてしまっているから、先を急がないと日が暮れる。常に米屋はないかとアンテナを張りつつ、急いでペダルを回した。

途中「○○米穀店」という看板が目に入り、やった!と止まると店のシャッターが下りていた。どうやら今日は休業日、もしくは閉店中らしい。せっかく見つけたのに残念だが、仕方ない・・と出発した。


青森市内をちょうど抜けるかどうかと言うところで、道沿いに衝撃の物件を発見!なんとコインランドリーがあるじゃないか!わざわざ8kmも遠回りして洗濯をしたのに、実は道沿いにあったとは。探しているときには見つからず、必要としていないときに見つかるマーフィーの法則。まぁおばさんに会えたし、いっか。


青森市街を抜け、「大釈迦(だいしゃか)峠」(102m)を超えて17:30に「狼野長根(おいのながね)公園」に着いた。まだ明るい内にテントを張れそうな場所を確認し、近くの温泉「夢野温泉」へ。300円、石けんあり、温泉という条件は非常に良かったが、設備はショボかった。でも十分満足し、1時間ちょっとゆっくりする。



↑設備はショボいけど、日帰り入浴は安くて良い。旅人に優しい宿。青森に行くことがあれば、また寄るかもしれない。


日もすっかり暮れた19時頃、温泉を出て狼野長根公園へ。あらかじめ見当をつけておいた所にテントを張った。簡単なベンチとテーブルがあるので、活用させてもらう。



↑米もないのでラーメン二袋をゆでて炭水化物Onlyの切ない夕食を取る。ホントに麺だけの「素ラーメン」。うう、さすがに寂しい・・・。


満腹にはなったが、なんだか物足りない。やっぱりご飯が食べたい・・・。そんなことを思いながらもマグライトの明かりの中、一日のまとめをし、9時頃テントに入って寝た。早く米屋を見つけるか、代替食料を手に入れなければ・・・。

東屋が見つからず、日よけの植物の下にテントを張っただけのため雨が降るとイチコロだが、天気予報では大丈夫そうなので気にせず寝た。



走行距離:108.98km(累積937.91km)
走行時間:6:15:06
平均速度:17.4km/h
最高速度:36.5km/h




<前の日   一覧へ戻る  次の日>

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送