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 03'夏ツーリング 北海道→鳥取 自転車野宿一人旅


■6日目(03/08/26/火)編

昨日の夜、同室になったI君にこの先の道の状況を聞きつつ函館までのルートを考えた。考えられるルートは、

(1)札幌から北に下り、室蘭を経由して函館に行く。距離は長いが、平坦。
(2)来た道をちょっと戻って小樽に行き、5号線沿いに函館を目指す。距離は最短だが峠が2つ。

の2つだ。俺はヘタレチャリダーだから坂道が大嫌いなので室蘭経由の遠回りルートを通ろうか考えたのだが、I君に「峠と言っても両方とも200m台だし、両方とも標高0から登る訳じゃないでしょ」と言われ、5号線を通って函館を目指すことにした。坂道嫌いの俺が峠ルートを選ぶんだから、何かあるに違いない!(のか?)


そんな今日は朝5:30に起床した。同室だった他の人たちも大体同じ時間に起き出す。I君は「明日は早く出る」と昨日言っていたが、5:30に俺が起きた時点でもう出発していた。はぇー。

この札幌国際YHは部屋での飲食が禁止なので、談話室へ移動してパンを食べる。電気つけるのが面倒くさかったので暗い中モソモソとパンを食べていたら朝食を作るおばちゃんがやってきて、「あらあら暗い中で。電気つけてあげるわね」と電気をつけてくれた。サンクスです。



↑YHのバイク置き場で自転車に荷物をつける。シャッターの閉まるしっかりしたガレージなので、バイクで来た人も安心だろうね。


そして7時、札幌国際YHを出発する。結構てきぱき行動したつもりなのだが、同室の人の中では自分が一番遅い出発となった。



↑とにかく綺麗なYHだった。「国際」と名が付くだけある。トイレにはウォシュレットまで付く豪華ぶり。会員・非会員関係なく一泊素泊まり3200円なので、近くに寄ったときはぜひ泊まってみてください。


近くのセイコーマートで食料を買った後、国道5号線を目指して朝の札幌市街を走る。が・・、早速地図上で現在地を見失い迷う。ひとまず北に向かえば間違いはないので適当にコンパスを頼りに走るが、袋小路になったり北に向かっていた道が曲がって西向きになってしまったりとなかなか思うように進めない。なんだかんだで札幌市内をウロウロしてしまい、5号線に乗れたのは出発から1時間後だった。あんまり距離が伸ばせてない・・・。ま、市街地だし仕方ないか。


途中地図にも載らないちょっとした峠があったが一休憩だけで登り切り、10:30に小樽市に入る。腹が減ったなぁ・・・と思ったときにたまたまセイコーマートを見つけたので、適当にカップ焼きそば等を買って食べる。食いながらふと、「俺、小樽まで来てなんでカップ焼きそば食べてるんだろう・・・・」と考えてはいけない疑問が頭に登るが時すでに遅し。ま、食費に金かけないのが俺の主義さ・・・(ハァ


小樽を抜け、海岸線沿いを10kmほど走りとうとう5号線が内陸へと入っていく交差点に付いた。ここから徐々に登り。まずは266mの稲穂峠を攻略だ。
道の駅「スペースアップルよいち」を発見したので、入って土産物屋の冷房で体を冷却し、水をタンクに補給した。この日はカンカン照りでかなり汗をかいているので、これからの峠2つ越えに備えてちょっと多めに水を汲む。
「スペース童夢」という宇宙に関連した?施設が併設されていたり、トイレに何となく宇宙っぽい謎の仕掛け(男子用小便器の前に立つと目の前で謎のイルミネーションが動く・・・・)があったりしたが、余市はどう宇宙と関係あるんだろうか。

>>2003/10/06追記
斧だ!広尾大佐さんの情報により、余市は日本人初の宇宙飛行士・毛利衛氏の出身地であることが判明しました。だから宇宙にやたらとこだわっていたんですね。納得です。


道の駅「スペースアップルよいち」には荷物を満載した自転車が一台止まっており、自転車を隣に止めてチェーンに油を差したりタイヤに空気を入れたりしながら持ち主が帰ってくるのを待った。
ほどなくして自転車の主が現れた。名古屋から陸路でここまで来たらしい。「10日もあれば来れますよ」と言っていたが、それがすごいのか普通なのか。多分俺じゃぁ無理だと思うけど。

今日どこまで行くのか聞いたら、「膝を壊してしまったので今日はここで休んで温泉療養します」と言っていた。おお、俺も膝には気をつけなきゃな。
そんな名古屋から来たチャリダーに別れを告げ、スペースアップルよいちを出発。



↑余市にはこんなものもありました。ニッカウヰスキー余市蒸留所。試飲も含めた製造工程の見学が無料でできるらしくかなり惹かれたが、所要時間1時間は痛いし・・・と涙をのんだ。後から考えればせっかくだし寄っておけば良かったかもしれない。チャリだから飲酒運転で捕まることもないし(笑)


写真どころか休憩も取らずに無心に走り続け、まず一つ目の稲穂峠を攻略。急勾配でガツンと登るタイプではなく、ゆるゆると高度を上げていくタイプなので地道に漕いでいれば超えられる、どちらかというと楽な峠だった。北海道はこういうタイプの峠が多くて良い。


稲穂峠の頂上に着き、ガーッと坂道を下った後しばらく道は平坦になり、次の倶知安峠(250m)への登り始めへ着いた。峠の登り始めというのはどういう訳だか簡単なパーキングエリアがあることが多く、ここもそうだったのでこれから本格的に登り始める前に補給・・・と一休みすることにした。

水分を補給し、予備タンクからフレームにつけているペットボトルに水を移し、パンを食べていると前を自転車ツーリング中と思われる女の子3人組が通過した。今まで散々男は見てきたが、女の子は珍しい。急いでパンをしまい、後ろから追いかける。(下心は、多分無かった(汗))

時間差は5分近くあったが、坂道をキコキコ登っていくと意外と簡単に追いついてしまった。さすがにここは男と女の差・・・か?
しばらく後ろをくっついて走っていたが、どうもペースが乱れてしまうのでちょっと頑張って追い抜きをかけ、列の先へ。追い抜きざまに「どうもー」と声をかけた。



↑そして倶知安峠(250m)を攻略!函館まで180kmってことは、大体明後日には着くかな。


しばらく後続の三人組を待ってみるが、なかなか来ない。気になってしょうがないのでせっかく登った坂だがちょっとだけ下ってみることにした。すると50mほど下で休憩中の三人組を発見、早速話しかけてみた。

彼女たちはO大学のサイクリング部の人たち。年齢は俺と同じだった。今日はニセコのキャンプ場に泊まるらしい。一日に走る距離は60〜80km程度らしく、俺が100km前後走るというと驚かれてしまった。俺よりずっとたくさん走る人はいっぱいいるんだけどね。

サイドバッグなどを使わずにリアキャリア上にカバンをくくりつけてあったり、太めのブロックタイヤを履いていたりと結構謎な装備ではあった。でも俺の知り合いの女の子なんて自転車で旅なんて言うと「バカじゃないの?」って言うくらいだから、彼女たちは俺としては応援したい存在だ。



↑峠の頂上近くのパーキングで一緒に写真を撮る。彼女たちはこの後どこまで行ったんだろうか。


しばらく話した後、お互い「頑張って〜」と声をかけ合って別れた。
ツーリングマップルを見るとここから数km先に「旭ヶ丘公園キャンプ場」と言うのがあるのを発見。どうやら無料のキャンプ場のようだ。時間ももう4時過ぎだし、今日はもう100km以上走っているから「そりゃいいところにあるぜぃ!」と先を急いだ。


そして4:50、旭ヶ丘公園キャンプ場に着く。無料とあってえらい混んでいるなぁと思ったら、どこかのサークルとおぼしき自転車集団がいた。聞くとT大学のサイクリングサークルの人たちらしい。今日は俺もここで寝ることに決定し、にぎやかにキャンプの準備をしている彼らからちょっと離れたところに俺もテントを張った。



↑こう見ると空いているように見えるが、これは混んでいる側から入り口に向かって撮影したもの。俺の向いている側はテントだらけだった。



↑炊事場に行くとこんな掲示を発見。どうやらこのキャンプ場の近くに銭湯があるらしい。料金は370円(写真では360円と書いてあるが薄く370円と書き直されていた)。そりゃー行くしかないでしょ。


地図をよーく見て頭にたたき込み、なおかつデジカメで撮って参照できるようにしたら自転車の荷をテントの中に放り込み、身軽になって倶知安の町民銭湯「東湯」を目指した。
が、行けども行けども銭湯なんて見えてこない。「これは絶対に見落としているな・・・」と思って引き返し、下校中の男子中学生に「この近くに銭湯があるって聞いたんだけど・・・」と聞くと場所を教えてくれた。案の定通り過ぎていたらしい。まったく、俺の目は節穴か・・・。


教えてもらったとおりに走って銭湯を見つけ、早速入る。が、大問題発生。基本的に銭湯はシャンプーや石けん類は持参なのだが、俺はそういう類のものを最低限しか持っていなかった。たまたま今までシャンプー&ボディーソープ付きの温泉ばかりにありつけていたので大して必要性が無く、今回もそのつもりでいたためだ。
仕方なく一回分だけ入っている試供品のシャンプーで頭を洗い、その泡を体に回して体を洗ってなんとか済ませた。こりゃぁ本州に入る前にボディーソープくらいは手に入れないといけないな・・・。

風呂から上がった後コンビニでビール(正確には発泡酒)を買い、キャンプ場へ戻る。



↑米を炊いてチャーハンの素を突っ込み(久しぶりにカレーはお休み)、ビールと合わせて食べる。うーむ、今日はよく走ったから酒がうまい。

サイクリングサークルの人たちは今日はジンギスカン鍋らしく、みんなで鍋を囲んでワイワイやっている。片隅で一人ビールを飲みながらチャーハンを食べている俺が少し寂しくなった。こう言うときだけは「大所帯で走ると楽しいだろうなぁ・・・」って心底思うのだが、だからといって大人数で走るのはどうも性に合わない。やっぱり俺には一人が合ってると思う。そんなことを色々考えた少し寂しい夜だった。


食事を終えた後はいつも通り携帯で掲示板にカキコ、および今日のまとめをノートに取り、9時過ぎに寝た。


走行距離:116.36km(累積521.12km)
走行時間:7:19:42
平均速度:15.9km/h
最高速度:60.0km/h




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