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 03'夏ツーリング 北海道→鳥取 自転車野宿一人旅


■5日目(03/08/25/月)編

朝5:30に目覚ましで目を覚ます。しばらくまどろんでいると、朝日がテントを照らしてテント内がクリーム色の光で満たされた。まぶしい・・・・と思って天井を見上げると、なんか水滴がたくさん着いているように見える。おかしいな、昨日は雨降っていないはずだが・・・。
外に出ると、テントが朝露ですごいことになっていた。これじゃぁ雨降ったのと変わらないじゃん・・・ってくらい水滴がびっしり。乾くのを待つ訳にもいかないのでタオルで拭くが、途中で何度も絞らないといけないほど水滴だらけだった。

フライシートの内側もびっしょりで、とても一時間そこいらで乾く量じゃない。先に顔を洗ったり朝食を取ったりしながら日光に当ててみたがほとんど無駄。あきらめて朝露でぐっちょりのテントを畳み撤収した。ま、次に設営するときに乾かせばいいだろう・・・。

出発するため荷物をまとめていると、洗濯物の袋からなにか「濃いめのガスの臭い」みたいな結構強い腐敗臭が漂っていることに気づいた。いや、正確に言うと前々から臭っていたのだが、無視できないレベルに達している。いくら汗を吸い取った服だからってこんなに臭うはずは無いのだが・・・。
「こりゃぁ早い内に洗濯しないとやばいなぁ・・・」と思いつつ、現時点ではどうすることも出来ないので文字通りくさい物にふたをしてパッキング。そんなこんなで7時にキャンプ場を後にし、正面のセイコーマートでちょっと食料を買った後出発した。



↑セイコーマートで発見、「北海道ウォーカー」!!この雑誌、首都圏在住の身としては「東京ウォーカー」と「横浜ウォーカー」しか見たことが無く、かなりドメスティックな雑誌かと思っていたら北海道にもあるんですな。てことは大阪ウォーカーとか神戸ウォーカーとかあるのかな?
にしても「夕景&夜景 夏デート50SPOT」って、俺には縁がねぇなぁ(爆)。「夕食&野営 夏野宿50SPOT」とかならすぐ買うんですが・・・。


出発して数kmでいきなり登りになる。「出発して早々かよ・・・」とは思うが、日中暑いときや夕方疲れてきた頃に峠道を登るよりかは朝の涼しい内に登る方がまだマシだ。



↑国道231号線、北海道浜益村にある送毛トンネルにて。全長約2km。たまたま車の列がとぎれたので降りて撮影してみた。ただひたすらトラックにおびえながら走り抜ける。


トンネルを抜けいったん登った峠を下ると、海沿いギリギリを走る道に変わった。時々高潮が来ると波しぶきが道路まで到達する。昨日のSuperCubのおじさんはこれを浴びて洗車してたのか。俺は南下しているので山際を走るが、北上している人は海側を走ることになる。大変だろうなぁ・・・。


昨日のSuperCubのおじさんに教えてもらった上り坂情報を元に迂回路を考え、それの分岐路を目指して走り続ける。世の中には「ヒルクライム」という自転車競技があるように坂道を登るのが好きな自転車乗りもいるが、俺は大嫌いなのでひたすら楽な道を選ぶようにしている。まぁ4バッグで荷物重いし・・・(いいわけ)

だが、走れど走れど迂回路への分岐が見えてこない。しかもなんか海岸線沿いの道なのにやたらとアップダウンがきつい。おかしい、絶対におかしい!と途中に見えたJAに入り、地図を見せて現在地を聞いた。
「んー、今はこのあたりですね」とおじさんが指してくれた場所は自分が考えていたよりずっと先で、例の上り坂は迂回路を見過ごしたまま登ってしまったらしい。実はたいしたことがない上り坂だったのか、それとも足がちょっとは付いてきたのか。いずれにせよ今日一番の難所と思われる峠をいつの間にか越してしまっていたようだ。ほんの少しだけ得した気分・・・。



↑途中の野菜直売所で知り合いに頼まれていた新じゃがを購入し、その場で発送した。ここから知り合いの住む愛知県までジャガイモを送ると、なんとジャガイモの値段と送料が同じに。どっちに金払ってるんだかわからんなぁ。ちなみに、後日お裾分けしてもらった新じゃが、確かにおいしかったです。


海沿いを走っていた道もだんだんと内陸へ入っていき、風景もちょっとだけ街中っぽくなってきた。ここ長い間原野の中や海岸線を走ってきたので、久々の都会(というには大げさか)もなんだか新鮮で走っていて楽しい。
街中は車や歩行者に気を配ったり信号で止められたりとお世辞にも走りやすいとは言えないが、風景が次々と変わっていくので「走っている」気がするから精神的に心地よい。その点オロロンラインなんか漕いでも道の先が見えてこないので、平均速度こそ速いものの精神的には辛かった。どちらも一長一短だね。



↑がんがん走って石狩を通過し、札幌に到達。午後一から雲行きが怪しくなってきた。今日は宿を取った方が良いかもしれない。洗濯物(+腐敗臭)もあるしね。


適当に札幌市内を走り、札幌市中央郵便局で絵はがきを買い、ついでにお金をおろす。まだ寝るところは決めていないが、札幌と言えば時計台とススキノでしょ!と言うことで観光スタート。時には寄り道もしないとね。

ツーリングマップルに札幌の都市詳細図が載っているのでそれを頼りにまず時計台を探す。が、この札幌、へたしたら東京並みに人間と交通量が多い。道路は路駐だらけだから自転車で走れないし、だからといって歩道も人間が多くて危ない。場所によっては降りて押さないと行けないところもあった。今までちょっと辛い峠でも降りずに頑張って来たのに、こんなところで初押し歩きとは・・・。屈辱だ(爆)

そんなこんなで札幌の中心部、「大通東1」交差点についた。ここから1ブロック西が時計台だ。だが、探してもなかなか見つからない。



↑そんな中、一番目立ったのがこれ。俺は地図の「時計台」というのを目指してきたんだが、こいつにも時計が付いてるし、ひょっとしてこれも「時計台」って言うのか?時計台って白い建物じゃなかったっけ??

しばらく悩みながらも、地元の人と思われるサラリーマン風のおじさんに声をかけた。
「スイマセン、あれのことも時計台というのですか?本当の時計台はどこにあるんですか?」と聞くとおじさんは「いや、あれはテレビ塔。時計台はここから路地二本先へ行って右手にあるよ」と丁寧に場所を教えてくれた。

言われたとおりに行くと、なんだか人だかりが出来ている。もしかして、と近づくと・・・・・



↑そう、それは時計台だった。最初の感想、「うわっ、ショボっ!」
実はあらかじめ両親に「札幌の時計台は期待していくとがっかりするよ」と言われていたのだが、まさかこんなにショボイものだったとは。ていうかタダの一軒家に時計台つけただけじゃんか・・・。
なんだか歴史的にどうとか言う話はどうでも良くなって、まぁ来た証拠にでも・・・とひとまず時計台の写真を撮る。



↑時計台前にはこんな人がいた。右側二人は観光客のカメラのシャッターを押してくれる市民ボランティア、その名も「シャッターマン」(爆)。名前にシビれて、必要ないかと思っていた時計台との記念撮影を頼んでしまった。撮ることよりも撮ってもらうことに楽しみを覚える写真なんてそうないぞ。



↑なんだか両方とも中途半端に入った不思議な写真を撮って頂けました。ご愛敬・・ってヤツかな。


なんだか札幌市内を自転車で移動することに疲れてしまい、ススキノを見に行く予定はキャンセルして宿探しに入る。ススキノはどうせ夜行かないと面白くないだろうしいいや・・・と適当に理由付け。
ツーリングマップルを見ると札幌市内には
・札幌国際ユースホステル
・札幌ハウスユースホステル
の二件YHがあるようだ。名前的に国際の方が綺麗そうだなぁ・・・と適当に考えて公衆電話から電話をかける。素泊まり3200円で、空き部屋は「相部屋なら空いていますよ」とのこと。YHに個室なんかあるのか?と思いつつも「あー、それでかまいません」と予約を入れ、札幌国際YHへ向かった。久々に宿を取るぞ。なんか臭い洗濯物を洗濯しなきゃね。

途中見つけたサイクルショップで切れかけているチェーンオイルを購入。まだ先の長い旅のことを考え、ある程度耐候性のあるフィニッシュラインのクロスカントリールブを買った。

そして15時過ぎ、札幌国際YHへつく。到着とほぼ同時に結構強めの雨が降り出した。ラッキー。
フロントのおねぇさんがかわいかったが、まぁそれは除いたとしてもすごく綺麗な施設。まるでホテルだ。一応YHなのだが、会員・非会員関係なく一律3200円なんだと。
自転車を車庫に置かせてもらい、まずは部屋へ。6人部屋のようだが、まだ俺一人しか来ていないようだ。必要な荷物や洗濯物を部屋に運び込み、まずは16時から空く風呂に入る。これもホテル並みの大浴場だった。日焼けがメチャメチャ痛いが、久しぶりの風呂なのでかなり気持ち良い。

部屋に戻ると人が一人来ていた。K大学のIさんという人で、俺より一つ年上。同じチャリダーで、サークルの合宿で北海道を回り、合宿終了後も一人でぐるぐるツーリングしているらしい。北海道にはこういう人がいっぱいいる。


風呂にも入り、夕食にはまだ早かったので恐怖の洗濯を開始。フロントで40円の洗濯洗剤を買った後恐る恐る洗濯物の袋から服を取り出す。取り出せば取り出すほど臭いは強烈になっていき、とうとう臭いの元を発見した。写真が無くて申し訳ないが、それは3日前、雨に降られて濡れた靴下をビニール袋に入れておいたものだった。靴下の雑菌が適度な湿り気と温度で発酵して・・・。ウェー。

独特のガス臭は他の服にまで付着している。やばい、これはすべての服が全滅した可能性がッ・・・!ひとまず他の服は洗濯機に放り込み、発酵した靴下は捨てるか悩んだ後、ひとまず流しで予洗いしてから洗濯機に入れた。洗剤の臭いと一緒に香るタマネギの腐った臭い・・・。大丈夫だろうか・・・。


ひとまず恐怖の洗濯物のことは忘れ、部屋に戻りIさんと話す。夕食の予定が特にないとのことなので一緒にコンビニに夕食を買い出しに行き、談話室で食べる。どうだい?と進められたのでありがたくビールを一口飲ませてもらった。あー、俺もコンビニで買ってくれば良かったな。でも今日は宿を取って金使ったから自粛だね。


洗濯物だが、1:30も乾燥機にかけてぐるぐる回してやったらだいぶ臭いは取れたようだった。良かった良かった。ほのかにまだガス臭が漂うが、まぁ何度か洗濯すれば落ちるだろう。



↑部屋での一枚。一部屋にベッドがいっぱいある以外はホテルと全く変わらない施設。しっかり鍵のかかる個人用ロッカーもあるし、文句なしです。


旅行記のまとめとカキコを済ませ、ベッドでゴロゴロしていると急に眠くなってきたので8時頃に眠りについた。Iさんは明日早朝に出るというので、ここで「それでは、また〜」と告げて寝た。

この時点でこの部屋には俺とIさんとライダーさんの3人がいたが、俺が寝た頃にゾロゾロと増えて6人部屋は満室となったらしい。もちろん、それを知ったのは翌日起きてからだが。


走行距離:81.56km(累積404.75km)
走行時間:5:25:18
平均速度:15.0km/h
最高速度:43.5km/h




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