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 ノーマルタイヤで日本海を目指せ! 信州車内泊の旅

2日目 (03/04/04/金)編

朝7時、携帯の目覚ましで起きる。眠いがシュラフから這い出て、コタツに移動。テレビをつけてじっとコタツが暖まるのを待ちつつ、朝食用に昨日の夜コンビニで買っておいたおにぎりを食べた。

だが、おにぎりを食べていたら突然気分が悪くなってきた。もともとあまり体調が優れなかったのだが、「ま、車だしいいか」とやや強行軍気味で出発してきたのが間違いだったのだろうか・・・。
コタツで横になってじっと耐えていたら、いつのまにか寝てしまった。

何時間か過ぎたころ、突然家の戸がガラガラっと開き(鍵閉め忘れてた!)、「お兄ちゃん、もうどこか行ったかい?」との声で目がさめた。下のYさんが様子を見に来たらしい。それで目を覚ました俺は「これから出かけるかもしれない」ということを伝えると、「出発前にお茶でも飲みにきてくれ」と言って帰っていった。

時計を見ると10時だった。いかんいかん、テレビをつけっぱなしで3時間も寝ていたらしい。・・・と、そういえばさっきの気分の悪さが嘘のように消えている。なんだか頭もシャッキリしている感じだ。もしかして、単に寝不足と疲れからだったのか?あれは。
いずれにせよ、なんか体の調子もいい感じだし、時間はまだ午前中。こりゃ、今日中に日本海のほうまで出れるんじゃ無いだろうか?というわけで地図を広げてルートを調べ、残っていたおにぎりを食べ、荷物を適当に車に突っ込んで出発準備をしてから下のYさんに挨拶に行った。


↑Yさんの家。田舎の集落・・・って感じだ。まさにそのとおりなのだが。

初めは挨拶だけのつもりだったが、お茶でも飲んでいけと何度も言われ、では・・・と家に上がらせてもらう。先を急ぐ身なのだがなぁと思いつつもお茶を飲む。ま、一杯くらいならねーなんて考えていたが、甘かった。
まず、お茶が減らない。次から次へと急須にお湯を足しては俺の湯飲みに追加されるお茶・・・。何度出したか分からないお茶の葉なので、後半はもう「お湯」だった。アルハラならぬお茶ハラだぁ〜。
その上、次から次へとさまざまな漬物が出てくる。信州はお茶受けが漬物らしいのだが、りんご、うめ、もも、何でもかんでも漬物化されているようだ。まぁ一品づつなら食えるのだが、そんな皿に山盛り盛らなくても・・・。

なんだかんだと2時間も話してしまい、気づいたら12時。さすがにこれ以上先延ばしすると今日の予定がお茶だけになってしまう!ということで、出発させてもらうことにした。
まぁ、田舎で暮らしている老夫妻の話し相手も、サービスでいいか・・・。あー、お腹がタポタポだ・・・。あとのトイレどうするんだろ(笑)

俺の考えは「Yさんの別荘をベースキャンプとし、今日中に日本海に行って明日には戻ってくる」なのでその旨を伝えて出発。時間はお昼すぎだったかな。


↑長野市街を走る。さすがに県庁所在地ともなるとそこそこ都会だが、やはりどことなく地方って感じだ。道が広くて走りやすい。

まずは長野市から西へ白馬村まで延びている国道406号線を走る。3〜40kmほど走ると国道148号糸魚川街道と交わるので、そこから北に向かう予定。


↑国道406の風景。据花川沿いに山間を縫って走るこの道は、ツーリングマップルによると「道幅狭くカーブ多い 大型車多いので注意」だそうだ。まぁ、間違ってはいない。

渓谷沿いのこのルートは、初めのうちは特筆すべきことはあまり無いような気がする。田舎道には変わりないのだが、けっこう交通量も多く、景色もずっとこんな感じだったと思う。


それがガラっと変わるのは鬼無里を過ぎたあたりから。交通量もガクっとへり、道幅もかなり狭くなる。

↑まぁ、三桁国道なんてこんなもんでしょう。
ところどころにさびた標識で「白馬まであと○○km」とか書かれているが、白馬に観光客が集中するのは冬。真冬にこんな道を通るやつはいるのか?俺ならこの道よりやや南を走る県道31号を走るがなぁ。

ここはいいほうだが、鬼無里から白馬までの20km区間は道幅がせまく、崖っぷち+ガードワイヤという組み合わせばかり。そんな細い道を延々走っていたら、対向車(トラック)が。たまたますれ違えないところだったので、バックして待避所まで戻りやり過ごした。
CUBEでも「細い道だなぁ」と思っていたが、トラックでも通れるらしい。ただ、待避所以外ですれ違うのはかなり厳しいぞ。


↑コントラストが淡くてうまく写真に写らなかったのだが、立山連峰の壮大な眺め。トンネルを抜けてこの景色が広がったときは思わず見とれそうになった。危ない危ない・・・。

糸魚川街道まであと17km。いっそう道幅が細くなる。ツーリングマップルに「ダンプの多い峠越えワインディング」と書いてあったので覚悟していたが、結局乗用車一台とすれ違っただけだった。

そして国道148号線糸魚川街道へ。糸魚川街道は国道406と違い、かなりよく整備された道だった。交通量が多いが、流れも非常に良くて快適。


↑糸魚川街道沿いの道の駅で撮った写真。道の駅の名前を忘れてしまった。ツーリングマップルに載っていないので、比較的新しいところだと思われる。糸魚川街道も両側を山々に囲まれた渓谷沿いの道。観光シーズンじゃ無かったおかげかもしれないが、スイスイ走れていい道だった。
観光のオフシーズンだったら、(時間さえあれば)上信越道を使うよりも楽しいと思う。

途中、コンビニに寄って遅めの昼食(とろろソバ)を食べたりしながら、快適に糸魚川街道を走る。ホント、ほとんど信号とかで止まった記憶が無い。


そして午後3時過ぎ、とうとう日本海に到達!

↑糸魚川街道 横町交差点。たまたまカーステレオからはデレク・アンド・ドミノスの「レイラ」が流れてきて、曇りの天気にもかかわらず気分は最高。浮かれて事故らないように注意・・。

※レイラを知らない?三菱自動車のCMで使われてるアレですよ。イントロかっこよすぎ。



↑あこがれていた、日本海沿いの道。晴れていれば・・・。


しばらく海沿いの道を走ったあと、わき道のコンビニに入って地図を広げる。上手い具合に10kmほど先に道の駅があるので、今日はそこで寝ることにしよう。ただ、まだ時間的に余裕があってもったいないな・・・と考えていたら、すぐ近くに「入山吹原林道」というのを見つけた。例によってツーリングマップルのコメントが書かれていて、「海に飽きたらこちらのルートへ ダーと残りわずか」だそうな。

ダート・・・。その一言で俺の頭の中は林道へ行くことで満たされてしまった。CUBEで越えられそうも無かったら引き返せばいいし、転回できなくてもバックで延々戻ればいい。
そう考えて早速カーナビの設定をして出発。だが、このとき俺は日本海側の冬の常識・・・というか、林道の常識をまったく考えていなかった。このあと、笑撃(!)の事態がッ!


細い道は基本的にカーナビで案内してくれないので入り口を探すのに手間取ったが、しばらく走って発見。

↑うーむ、細い。まぁ別に凍結とかしているわけじゃないから大丈夫だけど、ガードレールが無いってのは結構怖いものだね。

この写真を撮ったところから勾配がどんどんきつくなっていく。2〜3km延々と急勾配の道を登り、いよいよヘアピンコーナーが出現し始めたと思ったとき、突然道が・・・











雪で埋まってた。


ちょっとの雪ならチェーン履けば良いけど、



これじゃぁねぇ・・・・。




ああ、なんて俺はバカなんだろう(笑)
そもそも作業用通路でしかない林道が、この時期わざわざ除雪してるわけ無いじゃん・・・。地域的に積雪○メーターとかなんだから、溶けてるわけ無いじゃん・・・。



↑当たり前のことに気づかなかった自分がちょっとイタイが、標高があるため見晴らしが良いので悔し紛れに記念撮影。ま、普段「道が雪で埋まってる」なんて見れないからね。いい経験になったとでも、さ。


ちょっと無理すれば転回できそうだったが、なんかミスすると土手を転がり落ちてしまうのでしばらくバックで戻り、ちょっとした待避所のようなところで転回して山を下った。
ちょうどこのころ雨が降り出す。もうすぐ日も暮れるし、雨も振り出したことだし、今日の野宿地道の駅能生へ行こう。いい暇つぶしになったよ、ありがとう入山吹原林道!



↑登った道を引き返し、海沿いを10kmほど走って道の駅能生に到着。行動するには遅いけど、寝るには早いこの微妙な時間。ひとまず土産物屋を見て回って(何も買わないが)時間をつぶす。
この道の駅、面白いことに自転車のパーツが売っていた。おそらく日本縦断チャリダーの通り道である日本海側沿いの道だから、寄る人も多いのだろう。

ただ、品揃えを見て少しウケる。
・泥除け
・DHバー
・見たことも無いケミカル
・謎の金具
等の「普通そんなもんは旅の途中で緊急で必要にならんだろ!」といった商品ばかりおいてあって、肝心の消耗品類(チューブ・チェーン・タイヤ・グリップ・ルブetc..)が無かった。オフシーズンだから無いのか、それともいつも置いて無いのか・・・。日本縦断を夏に予定しているが、もし寄れたらぜひ確認してみたいところだ。


ほかにも、道の駅能生にはネタになりそうなものがいっぱい。


風力発電機の案内
(現在発電量の電光掲示板もあり)





でも羽が無い


とか



船の博物館(有料)





地面に固定。


等々・・。


まぁ、他にも魚介類専門の店が十数軒連なった「かにや横丁」というところがあり、寄る価値はありそうな道の駅だった。ちなみに自分は魚介類があまり好きでないのと、カニは高いので買わなかった。いつものことか。


↑一応日本海をバックに撮影。ま、今回の目的は一応これだしね。雨だけど。水平線よく見えないけど。
昔ガソスタでもらったジャンプ傘が活躍。

一通り道の駅周辺を見て回った後車内に戻り、シートをリクライニングしてルーフをたたく雨音を聴きつつボーっとしてたら、隣にHONDAのFitがかなり無茶な角度(駐車場に対して仰角30度(笑))で駐車してきた。ヘタクソだなぁ・・・と思っていたら、運転していたおじいさん、CUBEにドアを「ガコンッ!」と当てるではないか!

突然でびっくりしておじいさんのほうを見ると、こっちから視線をサッとはずしてどこかへ行ってしまった。降りてドアを確認すると、ひとまず傷がついている感じは無い。
ひどいヤツだ・・と思いながらも車内に戻ってごろごろしていると、そのじいさんが戻ってきた。ひとまず当たっただけだから、問い詰めなくてもいいか・・・と思っていたら、乗るときにまた「ガコンッ!」と一発決めるではないか!さすがに怒って外に出ようとしたが、さっさと出発してしまい逃げられてしまった・・。

(帰宅後洗車をしているときにチェックしてみると、へこんでこそいないものの、塗装に傷が。下地が見えるほどではないが、コンパウンドでは落ちないレベルの傷だった。
ナンバープレート控えておいたから訴えてやろうかと思ったが、そのとき付いたと証明できないので断念。【長岡500 と・***】のFit乗りめ、覚えていろ〜)


気分を害されたが、まぁ仕方あるまい。ひとまず忘れて次の行動に移ることにした。
カーナビで周辺検索をして最寄のコンビニを探し、今日の夕食と明日の朝食を入手しに行った。道の駅の中にもレストランはあったがもうすぐ閉店時間だし、なにより高いし・・・。カップめんは持参していたが、雨が降っていたのでお湯沸かすのも面倒だったし・・・。今回はちょっとリッチに旅をするのだ。

これでリッチか。俺って安いやつだな。



↑今日の夕食、中華丼。暗い車内で一人パクパク食べます。寂しいって?俺はこんな感じが大好きです。
ちなみに、足が綺麗にそろっているのは俺の足癖が良いのではなく、そうしないとこぼれるからなのでお間違いの無いよう。


トイレを済ませ、CUBEの位置を調整する。狭い車内で快適に寝るためにはやや傾斜の付いた場所に車を止めて頭を上に向かせると良い。あまり急勾配のところだと危ないので、ゆるやかなところでだけど。


↑視界をさえぎるサンバイザーを取り付け、シュラフを広げて、おやすみなさーい。

っと、その前に掲示板に書き込み。
昨日書き込みをした通り今回はTOPにわざわざ告知をせずに旅に出たのだが、二人から書き込みがあった。おおお、見てくれているのか。少し感動。レスをつけた後、現在地を報告。

by まごころ

現在地は新潟県能生町の「道の駅能生」です。上越よりやや西の糸魚川沿いを基本に北上しました。
いやはや、険しい峠道でした。わざわざそういうルートを選んだんですが。
明日はまだ未定ですが、長野市の「別荘」に夜までにもどると言う条件で出来るだけ寄り道しようかな…と。
今降っている雨は、一体いつ止むのだろうか?まぁ安全運転ですね。ではまた!


..2003/ 4/ 4(Fri)19:10

さて、寝るか。


・・・・・・・・・と、数十分後。
なんか枕もとから変なにおいが。青臭いというか、ツンとくるというか、なんともいえないやな匂い。それはだんだん強くなってきて、ボーっとした頭でその匂いを分析すると・・・、カメムシの匂いにそっくりだ!

まさか!と思って枕にしていたいつもの赤いウインドブレーカを振ると、出てきました特大(体長1.5cm)のカメムシ君が!!!
ガバッとティッシュでつつみ、靴を履いて急いで車を飛び出してトイレへ行き、踏んだ後水洗の刑に処した。ネタ的には写真があるといいのだが、なぜかそこら中の写真を撮りまくっている俺でも、さすがにあの状況では無理だった・・・。神様、勘弁してください。

匂いは「シュラフについている」という最悪の状態を想像してガクガクプルプルだったが、幸いなことにウインドブレーカの袖付近についているだけな事が判明。仕方ないから内側に丸め込んで再び枕にして寝た。

カメムシ事件のおかげで目が冴えてしまい、なかなか寝付けないときに古い友人からメールが。なんとなく懐かしくなって電話で話をしたりしていたらまた眠くなり、11時すぎ、やっと安眠できた。疲れた・・・。



走行距離 148km (累積461km)

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