TOP野宿旅TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅

 TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅


■12日目(04/03/25)編

朝7時に起床。ちゃんとした朝食に加えて弁当まで持たせてくれた。1:30ほどで支度を終えてお礼を伝えた後出発。わざわざYさんが見送ってくれた。

天候は曇りだったが午後からはあまり天気が良くないような予報が出ていた。多少は雨に降られることは覚悟だったが、まさか土砂降りになるとは思っても居なかった。


Yさん宅を出て、やはり鹿児島市内を少し迷いつつも桜島フェリーターミナルに着いた。面白いことに料金後払い制になっていて、有料道路のようなイメージだった。観光のためのフェリーというよりかは生活の足になっているんだなと感じた。



↑かなりの便数が発着しているのですぐにフェリーに乗船出来た。バイクはサイドスタンドで立てるだけでタイダウンで固定したりせず、本当に渡し船という感じ。

ツーリングマップルに運賃は310円と書いてあったのでそれをあらかじめ用意して料金所へ行くと「460円です」と言われてしまった。仕方ないから一旦バイクを降りて財布を取り、モタモタしつつも払って出た。どうやら310円ってのは乗員を含めないバイクだけの料金だった模様・・。後ろの車のドライバーさんごめんなさい。


桜島に上陸後は、まずフェリーターミナルからすぐの所にある道の駅「桜島」へ。一休憩した後帰りのフェリーの予約を取った。31日日向港発の長距離フェリーだ。昨日Yさん宅で決めた予定通りに進めばこれでの帰宅でちょうど良い。


せっかく桜島に来たのでぐるっと回るだけではつまらないと展望台へバイクを走らせた。



↑無理矢理山を切り開いて作ったように見える桜島の山道。雨が一旦止み、ひんやりした風が気持ちよかった。


展望台に着くと中高年の団体観光客がワラワラと居て写真撮影ポイントは長蛇の列だった。(まぁ列になっているだけマシか・・)
団体客が引けるまで案内看板を見たりボーっと桜島を眺めたりして時間をつぶす。しばらくして団体客はガイドのおねぇさんの旗に先導されてどこかへ行ってしまった。そうそう、あの旗で「こちらで〜す」と言われるのが嫌いなんだよなぁ俺。



↑桜島、湯之平展望所。写真では少しかすんでしまったがけっこう荒い山肌が見えて迫力・・・というか見応えがあった。



↑モクモクと噴煙を上げていた。おお、活火山・・・。


展望所からの山道を下り桜島の外周を走っていると有村溶岩展望所という場所があった。ちょろっと寄ってみると人の頭ほどの火山岩がゴロゴロ転がっている荒野の中を遊歩道が通っているようなところで、歩いてみると意外とアップダウンがあり疲れた・・。


桜島を抜けて一般国道に入り、PAがあったので昼食休憩を取った。Yさんが作ってくれたお弁当をぱくぱくやっているとギリギリ持っていた空模様が崩れはじめ、急にかなり強い雨が降り始めた。急いでレインカバーをバッグにかける。しばらく待っても止む気配はないので雨の中出発することにした。

だが雨はどんどん強くなり、一番ひどいときだと前が白く霞んで見えないほどだった。低速でノロノロ走りながらじっと耐え、道の駅「根占(ねじめ)」に着く。



↑道の駅根占にて。雨は一旦止んだが、この後また降り出す。


この先は佐多岬を目指して一直線なのだが、「何もない・心細い・アップダウンかなりある」という辛い道だった。バイクだから良いものの、自転車だったらと思うと・・。まぁ意外とチャリに乗っているときは走り切っちゃったりするもんだけどさ。



↑佐多岬ロードパーク入り口に到着。通行料400円を渋々払って中へ入った。


佐多岬ロードパークは自動車専用道路となっているので自転車や徒歩の人はバスに乗るしかない。だが日本縦断チャリダーなんかが開門前に侵入し自力で最南端の地まで走る話を良く聞いていた。俺も(結局鳥取までしか行けなかったけど)去年の旅ではそれをするつもりでいた。皆口々に「すごい辛かった」と書いていたのでどんなもんだろうと思っていたのだが、バイクで走って驚いた。とにかくすごい坂道でほとんどの道は勾配10%前後じゃないかと思うくらいだった。俺のバイクだと2〜3速で走るのがちょうど良いレベル。

「きっと去年の俺がもしここまで来ても自転車で登り切れなかっただろうな」「でもあのときの俺なら登れたかもな」なんて考えながらエンジン付の乗り物で登りを楽しんだ。


道路の終点は広い駐車場になっていて、そこから先へは歩きで行かなければならなかった。が、駐車場より更に先に行くのに入場料100円を要求されるではないか!なんじゃそりゃ。悪評名高い佐多岬だが、なるほどこういう事だったのか。

まるでジャングルのような遊歩道(という名前の登山道)を登っていると、がさがさっ!という音が聞こえた。振り向くと・・・



↑い、イノシシがいますよ!!「フゴッ、フゴッ」とか言いながらエサを探している模様。こっちに気づき、「突進してくるのか?!」と焦ったら逃げていきました。


けっこうきつい坂道を登り切ると良くいろんなHPで見る「佐多岬」の立て看板があった。おお、これこれ。



↑一応おきまりの場所で記念撮影。


他にも頂上付近には汚くてボロい展望塔と、廃レストランが。展望塔に登るも掃除すらされていないような床と、汚れて景色が霞んで見える窓ガラスのおかげで感動は全くなかった。
「”最南端”という最強のセールスポイントさえあれば客は来るから後はどうでも良いし」という感じがアリアリの管理・経営方針に嫌気が差し、撮影だけ済ませたらあまり長居せずに佐多岬を後にした。もう二度とここへ来ることはないだろう。

余談だけど、展望塔に設置された旅の一言ノートに「佐多岬一帯は鹿児島県が買い取って無料開放の公園にするべきだ」とか「○○から来ました。景色は良いけど管理が最悪です」とかいう書き込みが目立っていたのには笑えてしまった。そのうちこのノート設置されなくなるんじゃないのか?


佐多岬からは宮崎県へ向けてひたすら山の中を走ったのだが、地図で見るだけでも長いのに実際の道は曲がりくねっていてとんでもなく長く感じた。一旦小康状態だった雨は再び強くなり、濃霧まで出てきて見通し30m程度。心細い中ただバイクを走らせた。

だがすぐにゴアのシューズもこの雨に耐えきれず浸水し、腹も減り寒くて震えてきたので道ばたにあった東屋に避難した。



↑Yさんが持たせてくれた携帯食料やお菓子の類を適当に食う。写真には写っていないけどかなりの雨だ。だんだん日も暮れてきたので先を急ぐ。


ここから2時間弱は辛い走行だった。日は暮れてしまい大雨の夜の走行。シールドに着いた水滴に対向車のヘッドライトが乱反射して一時的に前が見えなくなるし、道には迷うし大変だった・・。



↑そして日もしっかり暮れた7時ごろ、道の駅「くにの松原おおさき」に到着した。疲れた・・・。


休憩所があるものの21:00に閉まってしまう上になんかヤクザがいて嫌な雰囲気。温泉と宿泊施設が併設されていたので今日は宿を取ってしまおうか悩んだが5000円近いからやめた。風呂が300円だったので迷わず入りとにかく体を温めた。

俺の今までの経験としては、やたらと心細くなったときと言うのは「疲れ・空腹・寒さ」などが原因のことが多い。暖まり、しっかり食って休憩するのが一番だと考え、風呂に入った後近くのコンビニで弁当を買い(作る気力は無かった・・・)東屋の下でパクパク食べた。すると急に「おお、今日は久しぶりの野宿だ〜」とワクワクしてきたではないか。いやはや、気力なんて簡単なものなんですな。


雨の当たらないところにテントを張り、さっさと中へ入る。布1枚だけどプライベートな空間となり、ほっと一息ついた。眠い目をこすりながら旅行記のまとめをして、午前1時ちょっと前に寝た。久しぶりの野宿だが、なんだか一番よく眠れた気がした。



走行距離:243km(累積2068km)
出費:2089円(累積25128円)



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