TOP野宿旅TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅

 TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅


■11日目(04/03/24)編

昨夜Yさんに鹿児島周辺のお勧めドライブスポットなんかを聞いていた。すると有名なスポットではないものの、交通量が少なく景色の美しいドライブコースをあれこれ教えてくれて、「ちょうど一日コースだからまた戻っておいでよ。明日も泊まって行きなさい」とまで言ってくれた。
さすがに遠慮するのだが、お勧めのコースを走り、なおかつ次の日に桜島に渡れるコースだとYさんのお宅はちょうど良かった。今回は全然野宿じゃねぇなぁと思いつつももう一泊お世話になることになった。

そんなこの日は朝7時に起床。朝食をいただいた後出発の準備をし、Yさん夫妻(ハウスクリーニング業)が仕事に出かけるのと同時に出発した。

出発してすぐに道の駅「きんぽう木花館(このはなかん)」に寄り周辺情報を更に調べた後出発。



↑海沿いの道を快走する。俺にしては珍しい晴天で、最高に気持ちが良い。


この海沿いの道は海岸線をなぞるように走っていて、上の写真のように良く整備されたところとガタガタアスファルトのぼろい所がある。所々で道路工事していたからリニューアル中なのかも知れない。だが何より良いのがほとんど車が来ないと言うこと。ほとんど前にも後ろにも車が居ない状態で、ごくたまに対向車とすれ違うくらいだった。


そんな海沿いの快走路を心地よく走り「野間崎ウインドパーク」へ。九州電力の風力発電機が立ち並ぶ異世界のような所だった。バイクの乗り入れが可能なので(車も入れるが道がかなり細いから軽自動車くらいじゃないと無理かも知れない)岬の山の上まで登ってみた。



↑バイクのエンジンを切るとそれまでの「ポポポポポポポポ・・」というアイドリング音が消え、海からの風の音と「ビシュン、ビシュン」というローターの風を切る音だけになった。俺はこのエンジンを切ったとき突然聞こえる自然の音が大好きだ。
見渡す限り自分しか居ないここで、いくつも立つ巨大な風車がぐるぐる回るこの景色は本当に異世界だった。



↑展望台にて。見よ!この晴天っぷり!そして水平線を!!俺のツーリング人生1、2を争う素晴らしいロケーションでした。しばらく景色に見入ってしまった。
ちなみにポツンと見えるのがTT250Rです。(ここまで登るの大変だった・・)

1時間ほどボーっとした後、岬を降りて併設されている情報館へ立ち寄る。受付にはおじさんと受付っぽい服装をしたおねぇさんが暇そうにしていた。名前と「どこから来たか」を記入するとパンフレット一式を渡され、中の見学が出来る。中は電力会社系の情報館とあまり変わらず今の発電量・仕組みなどが遊びながら理解出来るようになっていた。

見学者が自分一人しかいないのでどの展示機もさわり放題。野間崎に吹く風の強さを実感出来る装置で強風を浴びて「おおおぉぉ」とか一人でやっていた。


外へ出て地図を見たりしていたら受付のおねぇさんが話しかけてきた。おねぇさんも普段はアメリカンに乗るバイク乗りらしく、最近オフをはじめたばかりらしい。「林道とかバリバリ走るの?」と聞かれてしまったけど「バイクは林道仕様になってますけど、まだまだ初心者なんで舗装路トロトロ走ってるだけです」と答えた。鹿児島市内にKTMのお店があるらしく、良かったら寄ってみては?と言われる。

にしても、北九州でNさんに泊めていただいたときに棒状のお茶菓子みたいな物を袋一つ丸ごと渡されてしまい、甘くて食べきれないからチョボチョボ食べながらキャリアにくくりつけて走っていたのだが、それをおねぇさんに見られて「面白い荷物ですね、お菓子くっつけてるんですか(笑)」と笑われてしまった・・・。

おねぇさんに別れを告げて出発し、再び海沿いの快走ルートへ。



↑海沿いの断崖をなぞるように走る道はコーナーとアップダウンの連続。自転車だったら途中で遭難しそうだがバイクだと気持ちよく走れる。このころだと重い荷物にも慣れてきていてだいぶ倒してちょっとは「コーナリングを楽しむ」事も出来るようになっていた。
まぁ当然、あくまで俺にとっての「だいぶ倒す」なので全然何ともないんだけど・・・。


お昼を過ぎておなかもすいてきたので展望の良い美術館前の駐車場におじゃまして昼食を取る。直射日光下に居るとすこし汗ばむくらいポカポカしていてさすが最南端だなぁなんて感じた。



↑わざわざYさんが作ってくれたお弁当。て・・・、手が込んでいる!!美味しかったです。


海沿いの道を走っていたら鑑真記念館なる物を見つけた。この坊津(ぼうのつ)周辺は遣唐使の出発地であり、鑑真が上陸したのもこの辺りらしかった。でも鑑真記念館、そんなに高くはないが入場料が必要だったのでスルーしてしまった。

それにしてもこの辺りの道は本当に素晴らしかった。これから先池田湖周辺までひたすら海岸線を走り続けたのだが、「走っていること」が楽しくて休憩も取らずに一気に走り抜けてしまった・・・。別にかっ飛ばしたワケじゃなく回りの景色を楽しみながら走ったのだが、なんか味わい足りない感じがした。この雄大さはどことなく北海道に近い気がする。


次なる目的地は日本最南端の駅、「西大山駅」だ。一旅人として「最○端」ってのはどうも外せないポイントであり、西大山駅は鹿児島で必ず行こうとしていた所の一つだった。
田んぼの中の道をトロトロと「どこかなー」なんて走っていたら急に「最南端駅 西大山駅→」という看板が。さすが!ちゃんと標識あるじゃん。示された方向に曲がるとやたらと細くて草ぼうぼうの道になり、ちょっと心配をはじめた頃に西大山駅は現れた。



↑日本最南端駅、西大山駅。後ろに見えるのは開聞岳。薩摩富士と呼ばれるきれいな円錐形をしている山です。



↑まっすぐ延びる線路。時刻表を見たらほとんど電車が来ないことが判明した(当たり前か)。でも廃線駅と言われてもなんか信じてしまうような、本当に何もないところだった。駅舎はなく、ボロボロにさびた自転車置き場があるだけ。回りはキャベツ畑である。



↑個人が設置していると思われる「旅の思い出ノート」を見つけました。開くと日本各地からいろんな人が来て書き込んでいる様子。中には18切符で稚内から来たとかいうすごいのも居ました。鉄ちゃん系の書き込みも目立ったけど、チャリダーのカキコはすごいなと思う。この辺り、自転車で走ったらきっと心細いと思う。


旅ノートに俺も一筆残して駅を発つ。俺が駅にいたのは20分くらいだったのだが、その間にタクシー観光客が一組、ライダーが一人やってきた。皆駅の利用ではなく、俺と同じく観光目的。この駅の存在意義ってのは乗降のためでは無いような気がしてしまった。


西大山で最果てを感じた後はちょっとだけ道を引き返して池田湖へ向かう。幻の巨大生物ネッシーならぬイッシーが居ることで有名(?)な池田湖なのだが、ここへは九州版のツーリングマップルを見て以来行きたくてしょうがなかった。というのも、九州版ツーリングマップル2003年度版の見所紹介ページに恐竜にまたがった女性の写真があり、それを見たときそのアホっぽさから俺は「俺もまたがりてぇ!!」と思ってしまったのだ。

池田湖周辺をぐるっと回り探すと意外と簡単にその恐竜(イッシー)の像(コンクリ製)を見つけることが出来た。だが、ここへ来て大きな問題に気づいてしまった。まず恥ずかしいのである。俺はソロ。二人とかならノリで笑いながら撮れるのだが、一人だとかなり恥ずかしい。それでも決心をして三脚を立て、構図を決めてセルフタイマーをセットした。

セルフタイマーを起動させ、イッシー君にまたがる。普段はちょっと短く感じるセルフタイマーもすごく長く感じられ、「早くシャッター切れろよ!」と焦る。周囲の好奇の目がひしひしと感じられたが、俺は耐えた。



↑ババーン!一人でがんばって撮った写真です!!これが撮りたかった・・・。
ちなみに、この前は駐車場になっていて結構人が一杯居ます。


アホな写真を撮った後は一路Yさん宅へ向けて走った。なんだかんだでかなり距離があったが流れは常に良いので比較的短時間で着いた気がした。

夜はYさんのアドバイスを受けながら今後の予定を立て、1時頃に就寝。いはやは、今日は素晴らしい一日でした。



走行距離:217km(累積1825km)
出費:1187円(累積23039円)



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