TOP野宿旅TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅

 TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅


■5日目(04/03/18)編

本当はもう少し早く起きる予定だったのだが、やや寝坊して8:15に目を覚ました。どうせ「朝食は8:00より」となっているからあまり変わらないのだが、思えばこれがこの日の苦労の始まりだった・・・。

今日は夕方18:30に神戸港を出るフェリーに乗る予定だった。芦屋から神戸港まではすぐであり、それでは一日がもったいない。そんなとき、たまたま「もし寄るなら姫路のある川の写真を撮ってきてくれ、バイト代は出す」と旅の直前まで仕事をしていた職場の上司から言われた。「まぁ、どうせこの日は移動だけだし」と二つ返事で引き受けてしまったのが運の尽きだったのだろうか・・・。



↑やっぱりひとりぼっちでの朝食。昨日に引き続き、やっぱりすごい量だ・・・。


バイクの所へ行くと外は雨だった。軒下に入れておいたものの結構バイクも濡れていて、雨対策にカッパ着たりなど支度に結構時間を取ってしまった。管理人さんがお弁当にとおはぎ、おにぎりを持たせてくれ、10:00に出発。山を下りて神戸市内に入り、西へ走って姫路で撮影をしてから戻ってくる計画だった。



↑雨の神戸市内を走る。


走り出してすぐにバイクの不調に気が付いた。スロットルグリップの動きがかなり渋い。キャブ側のバネの力で手を離せば戻るはずのグリップが、自分で戻してやらないと戻らないのだ。つまりは意識的にスロットルを戻さないと回転が落ちないのである。これはものすごく危険なことだった。シフト操作がうまくいかないばかりか、エンジンブレーキも意識的にしないと効かない。

フロント回りに雨がかなりかかっていたのでそのせいかとも思ったが、走りにくいことこの上ないし、ワイヤに注油出来るような道具は持っていなかったので、道路沿いになぜかやたらとあるバイク屋へと駆け込んでみた。1軒目では断られてしまったが2軒目でやってもらえることになった。



↑治療を受けるTT250R


ただ注油するだけかと思いきや、アクセルグリップ回りをバラして色々やっていて、後ろから眺めて一人感心してしまった。結局、スロットルワイヤがオイル切れ、グリップ内にゴミが溜まるなどいくつかの条件が重なって動きが渋くなっていたらしい。清掃・注油を受けて直してもらったが、「旅立つ前に整備しなかったの?」と痛いところをつかれてしまった。タイヤとかオイルとかはやっておいたけど、そういうところまで気が回らなかった自分が未熟だなーなんてちょっとヘコんだ。


作業料2100円は、作業に1時間近くかかったのに良心的な気がした。(ブッシュガードの留め金がハンドルの中に転がり込んで取るのに手こずっていたためか?)自分としては良い勉強代になった気がした。
タイヤの空気圧も同時にチェックしてくれて、「どうせ舗装路ばかりでしょ?ちょっと多めに入れておいたよ」とのこと。いや、間違ってはいないけどなんか悔しいなぁ・・・。早くうまくなりたいです。


特に混むこともなく走り続け、なんだかんだで2:30頃に現場到着。撮影指示は「○△川の□×橋付近の合流地点を両岸から撮影。川幅も目測で調査せよ」とのこと。だが地形図ではなく道路地図で、実際の地形と現況を照らし合わせるのは至難の業であり撮影地点がどこかかなり探し回る羽目になった。上司と電話連絡取ったりしつつなんとか撮影を終え、来た道を引き返すことに。



↑旅に来たのになんで俺はバイトしているんだろうか・・・・。


3:00ごろ出発し、途中で給油したあと3:30にコンビニによって遅めの昼食を取りながら地図を見ていたとき、俺はすごいことに気づいてしまった。撮影地点は姫路市街地より西に10kmほどの所。目指す六甲アイランドのフェリーターミナルまでは残り80km近くあるのだ。なのに、フェリーの出航まで残された時間はあと3時間・・・

「だ、大丈夫さ、道がすいていれば余裕だよ。来たときはそんなに混んでなかったし」

俺のそんな希望的観測はすぐに打ち砕かれてしまった。夕方に入り国道250号線は混み混み。チャリの方が早いんじゃねぇのか?というほどノロノロだった。初めは「まぁ、なんとかなるだろ」だった気持ちもだんだん焦ってくる。進む時間、進まない距離・・・。まずい。

俺は普段からすり抜けしない(出来ないとも言う)のだが、そんなことは言っていられない。サイドバッグを引っかけないよう注意しながらトラックの多い道をすり抜けし、何とか距離を稼ぐ。焦る気持ちを抑えて走った。

時刻はもう6時に近くなっていた。フェリーって普通乗船30分前とかが締め切りじゃないのかな・・・とか思いつつもとにかく急ぐことに。地図を見ると六甲アイランドの手前、ポートアイランドから「ハーバーウェイ」という二輪車無料の高速道路を見つけた。これに乗れば間に合うかも知れない・・・と一般道からそれて入ろうとするとあろう事か道を間違えてポートアイランド内部に入ってしまった。

ぬあー!俺、何やってんだぁぁぁ!!と思いつつもなんとかUターンで引き返しハーバーウェイに乗った。荷物のせいで重いバイクのエンジンにムチを入れてぶっ飛ばし、6:17にフェリー乗り場に転がり込んだ。ダッシュでターミナルの窓口に駆け込むとまだ何とか間に合うとのこと。大急ぎで支払いをすると「さっさとしてくれ」という感じの作業員さんに誘導されてフェリーに乗船した。ま・・間に合った・・・。



↑他の車、乗客、バイクはすでに積み込み済みで、俺が最後だった。バイクのエンジンはキンキン音を立てるくらい熱くなっていた。どっと体の力が抜けた。

(神戸にお住まいの方、居ましたら「平日の夕方に兵庫県新宮町から六甲アイランドまで3時間」というのはどうなのか教えていただけると嬉しいです)



↑乗船してすぐにフェリーは出航した。走ってきた神戸の夜景を眺め、ほっと一息。



↑2等船室に寝床を確保し、風呂にさっさと入ってから船室でゆっくり。本当に今日は疲れた。


せっかく神戸に行ったんだから震災の爪痕とか見てくればいいのに、頼まれごとなんかするからこんな事になってしまった。危ない走りもしてしまったし、もうこりごりである。まぁ、これも旅の教訓として胸に刻むことにしよう・・・。

にしても、これで一夜明かせば明日は九州!福岡県の新門司港に到着だ!!体は疲れていたけど、ワクワクでなかなか寝付けない初めての長距離フェリーだった。



走行距離:199km(累積988km)
出費:11447円(累積16065円)



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