TOP野宿旅TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅

 TT250Rでゆく! 関西・九州バイク旅


■4日目(04/03/17)編

朝7時に携帯アラームで目を覚ます。Eさん達はもう起きていたようで、ふすまを開けると朝ご飯の支度中だった。わざわざしっかりした朝食を用意してくださり、感謝しつついただく。おお、目玉焼きが両面焼いてある!さすがにこれは関東と関西の違いじゃないだろうけど、やっぱり人の家に泊めて貰うと生活スタイルの違いがなんか楽しいなと思ったりした。

出発時、これ持って行きなさいとおにぎり、リンゴ、お茶のペットボトル飲料など渡された。なんか世話して貰ってばかりだなぁ・・・と思いつつもお礼を伝え、8:15頃Eさん御一家に見守られつつ出発した。



↑おにぎりやリンゴをネットで固定。なんかリンゴって旅人っぽくていいですな!


今日の目的地は兵庫県の芦屋にある某企業の保養所。だがここから芦屋まではそんなに距離が無く、ただの移動になってしまう。そこでちょっと(かなり)遠回りになるが京都の福知山に寄ることにした。

何で福知山?と聞かれると、話は結構前にさかのぼる。2003年の春休み、俺はある会社でアルバイターとしてパソコンやら一般事務処理やらの何でも係として仕事をしていた。その部署は水防関連の部署だったのだが、俺のメインの仕事の傍らちょっとだけ関わった仕事が「福知山駅前河川情報掲示板」だった。福知山駅の近くの由良川という川の状況やニュースなどを表示するでかい電光掲示板なんだが、まぁひとつそれを見に行ってやろうではないかと思ったのである。


福知山への道のりは、工事渋滞で時々停まる以外は至ってスムーズで気持ちよく走れたのだが、横風が強くてかなり怖い思いをした。直線を走っていて左右に振られるくらいならまだしもカーブでバンク中に横風が吹くとかなり怖い。たとえば右カーブで車体を右に倒していたときに左から風が吹くとバンク角が急に深くなる。「うわっ」と思って車体を起こそうとすると、急に風が止んで今度はラインが膨らんでしまうという悪循環に散々悩まされた。まぁ、俺のテクニック不足なのかも知れないけど。


出発して1時間ほどすると国道27号線に出た。ここは去年の自転車ツーリングで通った道。「ああ、ここで写真を撮ったな」とか「この標識見たな」など懐かしさをかみしめてバイクを走らせた。休みながら登った坂道もバイクならアクセルをクイッと回すだけ。楽だけど、何だかなぁ・・と微妙な気分になってみたりした。



↑R27沿いにある道の駅「シーサイド高浜」。去年の夏はここで温泉に入りインターネットをして休憩所で寝たな。至れり尽くせりの素晴らしい道の駅だったので期待していったのだが、無料インターネットコーナーはお休みだった・・・。



↑怪しいホームレスと一緒になって寝た休憩所。相変わらずだった。


途中でガソリンを給油したりしつつ(燃費は30km/L前後)走り、昼ちょっと前に福知山駅に到着した。河川情報掲示板がどういう形をしているのかは知ってはいたが、実物を見て改めて思った。



↑だ、ダッサー!!確か俺の記憶によると「城下町をイメージした云々」とかだった気がするんだけど、こりゃないだろう。ちなみに正面から見ると後ろに「マクドナルド」が見えます。ミスマッチバンザイ。


せっかくなので表示される情報を眺めつつ、おにぎりを食べたり今日泊まる予定の保養所に電話したりする。ちょっと冷たい風が吹くけど日差しが暖かく、気持ちが良かった。一眠りしたくなるけどさすがに普通の駅前(結構人が多い)なのでやめておいた。

1時間ほど休憩していざ芦屋へ!相変わらず風がかなり強くて運転に神経を使うが、道の駅など良い休憩ポイントがないので地図を確認するため以外は停車することもなくずっと走り続けてしまった。風が強く走っていて面白くないので先を急いでしまったのだが、本来ならこういうときこそ休むべきだよね。



↑3時頃「芦屋ドライブウェイ」入り口に到着。これまで何が何でも下道を通ることを徹してきたのに、なななんと、今日泊まる予定の保養所は有料道路を通らないと行けないことが判明!!がびーん。
泣く泣く往復通行料560円を支払いゲートをくぐった。


道はさすが有料道路とだけ有り、かなり快適だった。このころには強い風も止んでいたので左右にクネクネした山道を「自分なりに」楽しんで走った。



↑六甲山よりの眺め。かすんでいてよく見えん・・。俺はいつもこうですよ・・・。


クネクネと変化に富んだ道を楽しんで、3:30ごろ保養所に着いた。が、ここでトラブル発生。「いやーついたついた」とバイクを降りたら道が坂道になっていることに気づいた。疲れた体、荷物で重いバイク。ブレーキかければいいのに「お?おおお?」と思っているうちにバイクはずるずると後退していき、なんと後輪が側溝に落ちてしまった!!まずい・・。



↑図のようにタイヤがすっぽりと落ちてしまった。だがチェーンガードがうまく引っかかってくれて首の皮が一枚つながっていた。


押しても引いてもびくともしない。荷物を下ろせば持ち上げられるかも知れないけど手を離したらバイクが倒れる・・。しばらく悩んだ末、バイクのエンジンをかけて乗らずに1速に入れ、駆動力で脱出出来ないかやってみることにした。エンジンをかけ、半クラッチでつながりかけた瞬間にアクセルを開けると・・・・やった!抜け出せた!

そのまま坂道(進行方向に対して上り坂)を半クラで登らせ、平坦なところまで抜けたときはホッとしてしまった。まったく、何やってんだ俺・・。


あれこれやってるエンジン音を聞きつけて宿の管理人さんが出てきたので挨拶をし、手続きをして部屋へ。おそらくそうだろうと思ってはいたがやはり貸し切り状態だった・・・。
携帯を見ると圏外。確か有料道路の入り口付近なら電波があった気がするので、今日のリザルトのカキコをかねて荷物を下ろしたバイクで走りに行くことにした。せっかくお金を払った山道。どうせなら何往復かして楽しまないとね。結局携帯はかろうじて電波が入り通話こそ出来るもののネットワークに接続出来なかったので代理カキコを頼んで宿に戻った。


大浴場にぽつーんと一人で入った後、夕食。これまたでかい食堂に一人だけだった。さ、さみしいっ。



↑豪華だー。多くて右上に見えるデザートのケーキはさすがに食えなかった。おひつにご飯がかるく3合は入ってたけど、多すぎですよ・・・。


平日だとワンドリンクサービスらしく、日本酒を頼んだら180mlの瓶が1本出てきた。夕食と合わせて飲んでいたら気持ちよくなってしまい、部屋に戻ったら1時間ほど座布団の上で寝てしまった。はっ、と目覚めると8時過ぎ。いそいそと着替えて旅行記のまとめをし、布団を敷いて寝た。

保養所、すごい良い所なんだけどひとりぼっちだと何となく切ないものがあったのでした・・・。



走行距離:228km(累積789km)
出費:1669円(累積4618円)



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