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旅 TT250Rで行く! 北海道24日間の旅 |
■6日目(04/08/26)編 ◆単独林道チャレンジ◆ 昨夜は寝る前に9℃だったが、おそらく夜中にもっと冷えたのだろう。かなり着込んで寝たが何度か寒さで目を覚した。 7:30に朝日で目覚め、今朝は手早くカップ麺で済ます。寒い朝にカップ麺を食いながら、ふと想う。「なぜ毎日夕食にカレーを食べているのに、カップ麺までカレーヌードルを選ぶのか?」と。別にカレーが大好物ってワケでもないのだが・・・。レトルトカレーを食べ過ぎると色々な意味で体に良くないようである。 今日はRH糠平温泉湯元館で出会ったKLXのオフローダーさんが「初心者でも大丈夫」と教えてくれた林道を走りに行く予定なのである。さすがに過積載TT-Rで行くのはキツいので、必要な物以外はキャンプ場に置いたままにしてチョロッと行ってくることにした。 工具、パンク修理キット、食料、水、カメラ、貴重品を持ってオフロード走行でも落ちないようくくりつけ、残りはテントに入れっぱなしで出発。日本の治安を信じよう。 林道の入り口はすぐに見つかった。車の轍も結構あるし、確かに初心者でも大丈夫そう。よっしゃ!いくぜ! ちなみに、本日のメニューは阿寒湖から西に10kmほどの所にある ・35線沢林道 ・39線沢林道 ・上足寄林道 の3本だ。それぞれほぼ並行しているので、8の字型に走ってみようと思う。 最初の数百mは舗装路と何ら変わらなかったのだが、すぐに深めの砂利になってきた。トロトロ走っているとハンドルを取られて怖い。でも慣れてきてある程度スピードが出せるようになると面白くなってきた。ビビり過ぎて一本橋級のトロトロ走りではかえってダメで、少し速めに走った方が安定するみたい。 慣れてくるとこっちの物である。視界も良いし誰もいないしこんなに素晴らしい道があるのかというほど。 このような林間コースから 電線に物置小屋まである「ここ林道か?」みたいな所まで変化に富んでいる。 直線で飛ばし気味に走り、ちらっと後ろを見ると自分の走ったところに土煙が舞っているのが楽しくてしょうがなかった。また、「北海道の林道では100km/h出せる」という話を聞いていたのでやってみたら成功。あまりお勧めしないが・・・。 そんなこんなで楽しく走っていたら、例のプッスン病が発生してしまった。おいおい、こんなところで・・・・。 そんなときは焦らず騒がず、落ち着いて周囲の写真を撮ったり。時間が経てば大丈夫なのさ(でも内心ヒヤヒヤ!)。まぁ案の定少し待ってセル回したら何もなかったかのように始動したんだけどね。 林道内でこんな物を見つけた。脇に看板が立っていて、エゾジカの食害があるためネットフェンスを設置していると書いてあった。通行禁止ではなく、「通ったらちゃんと閉めてね」と書いてあるだけだったので通過。 実は分岐で数回ミスルートをし、同じコースを何度か走ってしまったのだが、2時間30分で55kmを走って一般道へ帰還出来た。道は言われたとおり初心者向けだったけど、それでも一人で走るのは内心冷や汗ものだったな。でも、良い経験になった。 ◆オンネトー出発◆ キャンプ場に戻ると荷物は無事そこにあった。オンネトー国設キャンプ場は人が少ないから良いけど、羅臼国設とか人の出入りが激しいキャンプ場でこれをやるのは少々怖いな。時々だけど荷物丸ごと盗まれたチャリダーの話とか聞くしね。 急いでテントを畳んでバイクに積み、オンネトー国設キャンプ場を後にして阿寒湖へ向かう。阿寒湖かぁ、マリモしか思い浮かばないなぁ・・・。 阿寒湖。・・・ま、まぁ湖ですね、みずうみ。 阿寒湖は俺の見た場所が悪かったのかも知れないけど、湖畔は温泉街みたいなごちゃごちゃした所で湖が見えるのも遊覧船乗り場だけという、オンネトーの豊かな自然を見た後ではやや物足りないところだった。 ひとまずセイコーマートで弁当を買ってメシにしたのだが、旅メモにはこう記されていた。 >「セイコマを見つけたので奮発してとり弁を食べた」 お前は奮発してとり弁当なのか・・・。 阿寒湖から摩周湖へ向かうR241の途中にある「双湖台」という展望台の駐車場。見よ!このスタンドがめり込んだ後を!!中には転倒したとおぼしき跡まである。 北海道の舗装はとにかく弱いことで有名だが、これは壮観だなぁ。 双湖台から見る「ペンケトウ」という湖は北海道の形に見えるらしい。 うーむ・・・・言われてみればそうかも知れないけど・・。 ◆屈斜路湖畔に寝床を確保◆ 今日のねぐらを考えた結果、ここから近い屈斜路湖(くっしゃろこ)にはキャンプ場やRHが色々あるようなのでそこへ向かうことに。途中で道の駅「摩周温泉(ましゅうおんせん)」に寄るが、相当ショボい道の駅だった。 屈斜路湖近くのRH「蜂の家」が安かったので見に行ってみたのだが、一階が情緒溢れる(笑)廃スナックで、路地裏の2階にあるそれは怪しい雰囲気が激しくみなぎっていた。他に宿がないわけでもないのにこんな冒険は出来ない・・・と退散し、他の寝床を探すことにする。 あちこちウロウロした結果屈斜路湖畔キャンプ場が350円と安く、テントサイトもそこそこだったのでここに決定。日が暮れ始めていたので急いでテントを張った。 ところが、雲行きがやや怪しくてほんのりパラパラと雨が降っている。遠くに青空が見えていたので一時的な物だと思ったが、念のため「奥義・ブルーシート包み」を実行。 じゃじゃーん!!奥に見えるのはテント+タープの豪華装備なライダー。 冷たい視線を感じるぜ・・・ッ! せっかくブルーシートをバイクにくくりつけたが、近くに温泉街があることが分かったのでひとっ風呂浴びに行くことにした。なんか靴を脱いでしまって面倒になってしまったのでサンダルで乗車。気合いを入れないとシフトアップ出来ない。 ◆温泉で優しいおばちゃんに会う◆ 近くの「川湯温泉(かわゆおんせん)」で風呂を探すが、どこもホテル内の温泉ばかりで高い。良いところはないかなぁと思ったら「公衆浴場」と書かれた古い建物が目に入った。200円と書いてある。こ・・・これは入るしかない!! 入ってみると昔ながらの銭湯という感じ。相当ボロだったが、不潔な感じはしなかった。きちんと掃除が行き届いているのだろう。 風呂は俺しか居なく、貸し切りの浴場で体を洗っていたら若い男性が入ってきた。焼け方からしてチャリダーかなと思ったら「表のバイクの人ですか?」と声をかけてきた。話を聞くとやはりチャリダーらしい。去年10月末に網走の橋の下で野宿したら氷点下まで下がって凍死しそうになったとか、面白いネタを一杯持っている人だった。 体を固形の「薬用石けんミューズ」で洗っていたが臭くないのかな。 風呂を上がってくつろいでいると、旅人ノートがあったのでカキコ。かなり旅人が来ているらしい。受付で編み物をしているおばちゃんに「町民銭湯なのに旅人が多く来るみたいですね」と言うと、こんな話をしてくれた。 ここ周辺の町民は、公務員以外はほとんどがホテル等宿泊施設関係者なのだそうだ。するとその施設の温泉が社員割引などで利用出来るからわざわざここに来る必要もなく、来るのは旅人ばかりだとか。「施設も痛んできたけど200円じゃどうにも出来ないし、だからって値上げしてもねぇ。これからどうなる事やら。」とおばちゃんは複雑な感じだった。「また寄ったら来てね」と言われ、必ず来ますと答える。観光地臭くない、雰囲気のある町民銭湯・・・。存続を願う。 外へ出るとバイクがびしょびしょだった。雨が降ったらしい。幸い出たときは降っていなかったので急いでキャンプ場へ戻る。 前輪の巻き上げた水しぶきが足に当たって冷たい。やっぱりサンダルじゃダメだね(あたりまえです)。 ◆雨天キャンプ◆ キャンプ場に戻ると雨が急に強くなってくる。幸い「奥義・ブルーシート包み」のおかげで雨漏りとは無縁だし、バイクとテントの間に出来た前室で飯を炊いて夕食にした。ペットボトルに沢山水をくみ、なるべくテントの外に出ないで済むようにする。こんな日は缶詰でも食べて後かたづけを楽にするに限るね。 外は雨。シートを叩く雨の音を聞きながらご飯を炊いて食べる。この秘密基地のような感覚が堪らない。ああ、キャンプって良いな! 雨は夜半を過ぎても降り続け、うるさくて眠れないほど強く降るときもあったが、完全防水のブルーシートのおかげで心配することなく眠れた。よく考えてみれば本格的な雨天キャンプはこれが始めてかも知れないな。 雨の音も、耳を澄ますといい音じゃないか。 キャンプの醍醐味が味わえた屈斜路湖畔であった。 走行距離:187km(累積967km) 出費:2274円(累積12536円) <前の日 一覧へ戻る 次の日> |
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