TOP野宿旅TT250Rで行く! 北海道24日間の旅

 TT250Rで行く! 北海道24日間の旅


■2日目(04/08/22)編

◆明け方に目を覚ます◆

夜は何度も起きたりすることなくぐっすり眠れた。何かの拍子に目を覚まし、時計を見ると午前4時。まだ明け方じゃないか・・・と思ったが昨夜寝たのが9時過ぎだからすでに7時間は寝ている計算。目覚めるのが普通だ。

今起きたところでどうしようもないので再び眠りにつき、何度か目を覚ましながら7:30に寝台から這い出て行動開始とした。顔を洗い、やはりカップ麺を食べる。船酔いを恐れて少量しか食べれないので腹が減る。


◆外は絶景だった◆

朝食を取って一休みし、「どれ外でも見に行くか」とカメラと三脚を掴んで甲板へ出かけた。外へ出るドアを開けると、冷たくさわやかな風がサーッと入ってきた。半袖で行動していたので体がぶるっと震える。

階段を上って海が見渡せるところまで行って、思わず足を止めてしまった。



今まで見たことのないくらい青々とした海が広がっていた。空も雲一つ無い。文字通り360度「蒼」だった。


しばらく見とれていたが、やはり寒くて我に返る。急いで写真をバシャバシャ撮ってから寝台に戻り、着替えを済ませて荷物を軽くまとめた。苫小牧到着は13:15だからまだ当分時間はあるが、いつ甲板立ち入りの許可が出ても慌てないよう準備だけはしておきたかった。



ラウンジで地図を広げ、ひとまず初日のルートと全体の計画を練る。北海道のガイドブックは見所を考えるのに役立ったが、旅の序盤で無くして買い直す羽目に。


そんなことをしても着岸までは数時間あり、やることを無くした俺は再び眠った。長距離フェリーでの最高の時間つぶしが「寝ること」だと言うことは今までの経験でよく知っている。


◆下船、そして北海道上陸◆

着岸まで1時間ちょっととなった頃に寝台を出てインスタントコーヒーで目を覚ました。携帯が圏内になっていたので掲示板をチェックするとたくさんの人が見送りの書き込みをしてくれていた。おもわずジーンとしてしまった。

船が着岸し、案内と共に甲板へ。自分が出れないと他のバイクが出れない等結構気を遣うのでやや焦る。また、そんなことはないのだろうけど「エンジンがかからなかったらどうしよう」なんて不安もあった。


荷下ろし作業中の甲板は非常にうるさい。
トラックやバイク、車を固定しているロープを外す際に鉄の床に留め具が放り投げられるので「ガーン、カーン、コーン」という大きな音が四方八方から聞こえる。またバイクも次々エンジンを掛けるのでその排気音もなかなかの騒音だ。でも、そう言った音、排ガスの臭いでドキドキするのがツーリングというものなのだろう。



下船。あの光の向こう側は、待ちに待った北の大地だ!


動画:フェリー下船 (600KB wmv形式)
※1日目と同じく、これは帰りのフェリーの動画です。走っている港も苫小牧ではなく大洗ですが、ほとんど同じです。北の大地に降り立った興奮を味わってもらえると嬉しいです。大きめのボリュームで排気音と共にどうぞ。


◆重ね着、そして出走◆

降りてみて思ったがやはり北海道、風が冷たい。その場では感じなかったが、バイクで走ればきっと寒いと思ったのでフェリーターミナルにバイクを止めて厚着に着替えることにした。



苫小牧港で冬装備を取り出し、重ね着をする。カブダーまぁぼさんとはここで別れた。着替えている最中後ろから「パパパパパイーン、パンパンパン・・」という排気音が聞こえたので振り返ると昨日見たサイドバッグ付NSRだった。


今日の目的地は特に決めていないが、とにかく襟裳岬方面へ海沿いを南下することに。装備を調え、北海道初日をスタートさせた。



さすが北海道!初日から魅せてくれます。道路の先が見えない!


出発してすぐにライダーとすれ違い、初めての「ピースサイン」を体験した。行き交うライダーにとっては会う人々に繰り返すサインだったのだろうが、俺にとってはすごい嬉しい出来事だった。


◆初のホクレン黄色フラッグ◆

出発時に給油しただけなのでそろそろガソリンを入れたくなった。チャリダーだったころはガソリンを使っていなかったので(MSRなどのガソリンストーブを使うチャリダーは貰っている人を見る)あこがれだったホクレンフラッグを貰うため、当然探すGSはホクレンだ。

何軒目かのGSがホクレンだったので入り、レギュラー満タンを伝えた。会計の時に「旗ください」と言えばいいのかな?等とドキドキしていたら、GSのおじさんが伝票を持ってくるのと一緒に「はい、旗」と渡してくれた。突然のことで「あ、どうも」としか言えなかったが、「やった〜!はじめて旗貰いました〜!!」とか言いたいくらい嬉しかった記憶がある。



はじめて貰ったホクレンの旗。かなり嬉しかった。


◆鹿飛び出し注意◆

鹿飛び出し注意。標識はよく見るが、まさか初日からその洗礼を受けるとは思っていなかった。
北海道の郊外では制限速度など意味がないものであるらしく、80〜100km/hくらいで流れているところもある。俺はそんなに飛ばしたくないし取り締まりに遭うのもいやなので制限速度+10km/hくらいで走っていた。当然後ろの車が詰まるので適度に路肩によって追い抜かせていた。

後ろに1BOXが張り付いてきたので素直に左に寄ったときだった。前方に何か動く物を見つけ、すぐに気づいた。「鹿だ!」
鹿は路側帯の白線を越えて車道に入ってきている。中央側に寄れば回避出来るが、今俺の右横には1BOX。まずい・・・。
この間0.5秒くらいだろうが、すぐさま急制動。1BOXをやりすごしてから反対車線まで出て鹿をかわした。間一髪とまでは行かないが、かなり危ない目に遭ってしまった。ボーっとしてたらヤバかったかもしれない。


◆新冠はサラブレッドの町◆

新冠(にいかっぷ)はサラブレッドの産地として有名であり、路肩には「ナリタブライアンの故郷」なんてあって懐かしい名前だなと感じたりする。俺はあまり詳しくないが競馬で人気の馬なんかを見学出来たりするらしく、馬好きにはたまらない地域らしかった。

道の駅「サラブレッドロード新冠」で一休みして地図を見ると、近くに無料のキャンプ場があるのを発見。しかも温泉併設だ。今日はそんなに走るつもりはなかったし、ここしかないと感じてそこへ向かった。


向かった先は「緑のふるさと温泉の森キャンプ場」。受付で名前と住所を書くだけで利用可能で、きれいに整備されたキャンプサイト(砂地)とトイレ、炊事場が有った。小屋にある受付で住所と名前を書くだけでOK。この施設で無料か・・・やっぱ北海道だなぁ。



久しぶりのテント設営。テントの包みを解くときになって家で欠品がないかチェックするのを忘れていることに気づいた。「ポールとか忘れてたらどうしよう・・・」と焦ったが幸い全部そろっていた。ホッ。


携帯電話が圏外だったので国道沿いまでバイクを走らせて掲示板のチェックをし、併設の温泉へ入りに行った。
この日8月22日は甲子園で駒大苫小牧が優勝した日。当然苫小牧に近いこの町ではこの話題で持ちきりだったようで、風呂では地元の人が「今日は素晴らしい試合だったな」「よくやってくれたなぁ」等と口々に言っていた。
もし俺の家の近くの高校が優勝したところで俺にとっては「すごいねぇ」くらいでしかないのだが、こういう地域だとやっぱり地元が活躍するってのは嬉しいことなのかな・・なんて考えた。


◆キャンプ場での夜◆


夕食にカレーと粉スープ。このメニューを食べると「ああ、旅してるなぁ」と感じてしまう。食事後今日の旅行記をまとめているところを写真にとって貰った。


2集団居る中の真ん中でしんみりメシを楽しんでいたのだが、隣のグループがワインを開ける道具が無くて困っていたのでビクトリノックスを貸してあげた。するとおこぼれで赤ワインをいただいてしまった・・。久しぶりだなぁ、酒飲むの。


気温はどんどん冷え込み20:00の時点で14℃まで下がった。神奈川とはえらい違いだ。
フェリーでそんなによく寝れなかったので今日は早く寝ることにし、20:30にテントに潜り込んで北海道の最初の夜を迎えた。


思わず「!」を多用してしまった初日の旅行記。それだけ感動と発見の多い一日だった。不安も大きいがこの先が楽しみで仕方がなかった。
「明日はどこへ行こうかな・・・。」そんなことを考えるとワクワクしてくるが、やっぱり疲れているのかすんなり眠れた。



走行距離:100km(累積281km)
出費:1844円(累積2382円)



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