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 03'夏ツーリング 北海道→鳥取 自転車野宿一人旅


■20日目(03/09/09/火)編

目覚ましは7:00にセットして寝たが、案の定5:30に目が覚めた。さすがに寝たのが3:00過ぎだったのでもう少し寝ようと二度寝。だが6:30に再び目覚めてしまった。この際起きるか・・・と体を動かしたとき、胃の辺りに嫌な感覚が・・・。うっ、二日酔いか?
疲れ+夜更かし+寝る直前まで飲み食い+寝不足の4連続ジャブで俺のストマックはKO寸前の模様。起きあがると急に気持ちが悪くなってきた。ううっ、やばいぞ。

フラフラしながら「外の空気にでも当たるか」とカイル君の部屋を出てアパート前の駐車場に座り、一息つく。かなりキツイが我慢してしばらく気持ち悪さをこらえていると、30分くらいで驚異の超回復を遂げることに成功。俺の場合こんな事は普通あり得ないが、このあたりは体が旅モードになっているからだろう。

部屋に戻って朝食を彼らと一緒に摂る。結局パンはいつもより少ない2枚しか食べられなかったが、朝あんだけ気持ちが悪かったのに物が食べられるだけ十分。カイル君がスクランブルエッグを作ってくれたのでそれもついでにいただいた。(おいしかったですよ)

本当は一日くらいゆっくりして彼らと話でもしながら金沢を見て回りたいところだったのだが、学校のスケジュールが違って彼らは今日も普通に授業。慌ただしい別れとなってしまったが8:30頃にカイル君宅を出てお別れとなった。



↑カイル君宅前で。目つきが悪いのは日光がまぶしいからです。


「忙しくてあんまり話出来なかったけど、また会おう。次はこっちに来いよ!」と伝え、彼らと別れた。俺もアパートの駐車場で地図をしばらく見た後出発。日差しからして今日も暑くなりそうだった。


金沢の市街をしばらくさまよって国道を見つけ南下。2時間で30kmほど走ったところでパーキングのようなところがあったので休んだ。とんでもなく暑く、汗がしたたる。
自分は暑さが苦手なので、こういう状況だと気合いがしぼんでしまいふと家に帰りたくなる。ましてや自転車で一日で行ける距離に空港があるとなおさらだ。金沢のちょっと手前にある「小松空港」の横を通り過ぎたときからずっと悩み続けて先へ進んでいたのだが、ここへ来て「帰りたいかも」という気持ちが少し強くなってしまった。

「どうする?先へ進むか?戻って小松空港から帰るか?小松空港を逃すとこの先は鳥取まで空路が無いぞ」とあれこれ考え、クソ熱い中駐車場の縁石に腰掛けて30分近くあれこれ悩んだ。だが手持ちの資料と地図では情報が少なすぎる。小松空港へ行きたい気持ちを振り払って出発し、先へ進んだ。

出発してすぐに本屋を見つけ、ここから先の地図を手に入れるついでに体をクールダウンするため中に入った。ツーリングマップルの関西版を見つけて立ち読みし、この先の情報を得る。小松空港と鳥取空港の間に空港があるだけで気が休まるのだが、無いな・・・と思っていたら、福井に「福井空港」というのがあるのを見つけた。「なんだよー、ちょうど良いところにあるじゃないかー」と思ってANAの航路図を見ると福井空港は乗っていない。小さい空港なのだろうか?

ここで一つ考えた。まず、小松空港から帰宅するという案はいったん捨てて、
1)福井空港から羽田への航路があった場合
 →福井空港には距離的に明日着くので、明日帰る。
2)無かった場合
 →ツーリングマップル関西を購入し、鳥取まで走る。
と決め、ANAのサービスに電話をした。結果は(2)。ちょっとだけ残念だったと同時に「まだ旅を続けられる」と少し安心もした。



↑本屋の脇に自転車を停めてあれこれ悩む。地図は穴が空くほど眺めて本当に悩んだ。


そうと決まれば出発だ。ちょうど配り歩いていた名刺(メルアド、HPアドレス入り)が残り一枚になってしまったので本屋のコピー機で増殖させた後出発した。

が、本屋を出発して数分後にいきなりこの旅二回目のパンク。炎天下があまりにも暑かったので100mほど押して近くのホームセンターの日陰に入って修理を始めた。



↑悩み続けながら走っているので出発から全然距離が伸びていない状況でのパンク。焦る気持ちを抑えて修理したが、修理が不完全で空気を入れたら漏れ始めてしまった。落ち着け・・・と自分に言い聞かせて再度修理し、20分後出走。もともと汗だくだったのに手押しポンプで空気を二度も入れ直したので頭がクラクラした。



↑ちょっとした峠(75m)を越え、とうとう福井県へ。福井県って名前こそ聞いたことはあれどこんなところにあったんだ。ちょっと目立たない県だね。(福井県民さんごめんなさい)


福井に入ってすぐコンビニを見つけたので体を冷やすため入る。めまいがしていたので雑誌コーナーで立ち読みなんかをしつつ体を冷やし、アミノバイタルゼリーを買って飲み気合いを入れた。さっき決断したはずなのに、やはりコンビニの店頭で地図を広げて小松空港までの距離を見てしまったりする。やっぱり頭の中のもやもやが消えなかった。


そして16:30、福井市街に入る。地図を見るとYHが一軒。電話をかけると今日空きがあるとのこと。値段はYH会員でも3460円とかなり高く少し考えてしまった。今日は80kmちょっとしか走っていないしどうしようかと悩んだが、この「進むのか戻るのか」を悩んでいるモヤモヤした気分をすっきりさせない限り旅を続けられないと判断し、今日は泊まることにした。泊まってゆっくりして、この先どうするかを考えよう。掲示板の常連さんにもアドバイスを貰おう。そう考えてYHへ足を向けた。

泊まった「福井青年館YH」は値段の割に施設はボロく、昭和の臭いがプンプンする建物だった。しかもフロントのおばさんが微妙に無愛想で気になったが、まぁYHだし・・・と割り切った。安けりゃなぁ・・・。

部屋にあがって掲示板にあれこれ考えていることを書き、この先の旅路についてアドバイスが欲しいと書き込みした。



↑すこし落ち着いたところでパンクの修理。昼間パンクしたときにチューブ交換をしたので、パンクした方のチューブをこの時間に直してしまう。


その後一風呂浴びて部屋に戻ると部屋に人が。どうやら今日の同室者らしい。良く焼けているので一目でチャリダーと分かる彼は驚いたことに俺と同じ大学だった。俺が理系なのに対し彼は文系なのでキャンパスは違うが、この旅で始めて同じ大学の人と会ったので嬉しくなった。彼(N君)も同じだったらしい。メールアドレスなどを交換して色々話していると、彼も一日150〜200km走る強者だった。アベレージ100kmちょっとの俺は遅い方なんだなぁと実感。


自炊は禁止だったが「バレねぇだろ」という考えと今日一日地図やらYHやらで出費が激しく買う気になれなかったので部屋で炊飯開始(よい子はまねしちゃダメよ)。N君に「火災報知器鳴るんじゃね?」と言われたが、「多分大丈夫だろ・・・」とガスストーブに火を入れた。
幸い火災報知器が作動することもなく無事炊飯は完了し、昨日夢人くんから貰ったさんま丼の具をかけて夕食とした。



↑さんま丼とみそ汁。これにN君がバナナと焼き鳥をくれたのでそれも一緒に食べた。さんま丼はおいしかったが、コッヘルが生臭くなって後処理が大変だった。


食後掲示板をチェックすると、予想を上回るたくさんのアドバイスの書き込みが!多くの人が見てくれて、色々書き込んでくれていることにメチャメチャ感激した。南から北上しているN君にこの先の道を聞いて相談したり、掲示板のアドバイスを読んだり、地図を見て自分の気力と相談したりした結果、ようやく「モヤモヤ」が晴れて頭がすっきりした。「よし!鳥取まで行くぞ!!」
そうと決めたらすぐ行動。掲示板にお礼の書き込みをした後鳥取まで行く旨書き込み、明日のルートを計画した。本当はどこまでも行きたい。でも暑さでヘバりかけ、帰りたい気持ちもあった。そんな迷いが断ち切れてすっきりしたと共に、YHに宿を取って良かった、掲示板に書き込みしてくれる人がいて良かった、HPやっていて良かったと心から思った。



↑YHにてN君と。さすが南から攻めているだけ有って良く焼けてました。


しばらくN君としゃべった後、11:30ごろ就寝。俺もN君も冷房をキンキンにかけて寝るのが好きで良かった。せっかく宿を取ったのに同室者が「冷房苦手〜」とか言い出すと「・・・・」だからね。
今日は大して走っていなかったが、意外とすんなり寝れたYHの夜だった。


走行距離:81.43km(累積1768.34km)
走行時間:4:35:32
平均速度:17.7km/h
最高速度:44.5km/h




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