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HOLUX M241c GPSロガーを試す
■HOLUX M241c GPSロガー レビュー


かねてよりデジカメ撮影画像へのジオタグ情報追加のため、GPSロガーを探していた。
簡単なところではSONYからも出ている(以前のモデルは感度不良で悪評名高い)が、
  • 安価(1万円以下)
  • 最低1Week程度は記録できる容量
  • 小型軽量であること
  • LCDパネルがついていること(現在のステータスが容易に把握できること)
という厳しい条件を満たすHOLUX製GPSロガーM241cを見つけたので早速購入してみた。
ちなみにショップによっては英文取説のみとなったりするようだが、特に問題ないだろう。
(そもそも操作が簡単なので取説を読む必要すらないと思う)


外観。銀塩フィルムを模したと思われる形状だが、太さ長さ共に一回り大きい。
それでもこの類の製品では小型の方だと思う。

さて、このHOLUX製M241だが「M241」と「M241c」の2種類あるため、お間違えの無いよう。
本家はM241でBluetooth(青歯)による通信機能を内蔵している。
青歯でPCとリンクさせれば地図ソフト等でリアルタイムの位置表示が可能となる。

M241cは本家から青歯の機能を取り除いたもので、実売価格で2000〜3000円程度の差(安い)が有る。
ただしカーナビ的な使い方もしたいのなら、M241cは選んではいけない。

M241cもUSB接続なので問題無い様に見えるが、どうも内部はオーソドックスなシリアル通信で、USB変換アダプタを内蔵しているだけのようだ。(ドライバインストール時に、「USBシリアル ブリッジアダプタ」がインストールされる上、通信速度もやたらと遅い)。
とりあえず、このロガーはBluetooth以外での(有線接続による)地図ソフトとのリアルタイム同期は出来ない。

自分の場合、単にログ取りが目的なので迷うことなくM241cを選択。本体色が黄色がM241、緑色がM241cだ。



ボタン2つ、スイッチ1つ、USBコネクタと電池蓋、LCDパネルというシンプル構成。


電池は単三乾電池一本。若干出し入れがやりにくいが問題ないレベル。結構タイトに出来ていて、怪しいブランドの充電電池では太くて入らなかったりする。



最大の長所、LCDパネル。
今どうなっているのか、残りメモリはどれくらいか等、LED表示の製品とは一線を画す。
現在速度等は乗り物に乗っているとき面白い。

緯度経度をここまで細かく表示する製品は、ハンディナビを除くとあまり無いのでは?


■詳細仕様


■記録ポイント数

約13万ポイント。ファームウェアをアップデートすると速度情報もログできるようになるが、記録ポイント数が減るのと面倒なのとで特にいじっていない。

記録間隔は時間(1、5、10、15、30、60、120秒間隔)のほか、一定距離ごとの保存も選択可能。
自分は通常5秒間隔を使用しているが、これだと常に記録をとり続けても7.5日分となる。
実際の旅行では24時間常に移動しているわけでもないので、10日程度の旅行ではまったく問題ない記録ポイント数だろう。


■動作時間

電池にも因るが、大体12時間を目安といったところ。青歯付きモデルでどうなるかは不明。
バッテリインジケータは付いているが、表示が2段階(FULL/LOW/死亡)しかないのであまり役に立たない。
点滅(LOW表示)し始めると比較的すぐに電源が落ちるので、早めの交換を推奨。
ログを取っている状態で電源が落ちても今のところデータ消失したことは無いが、あまり安全とは言えないだろう。


■添付ソフト

EzTourというソフトが同梱されており、これで本体との通信を行う。
読み出し自体は専用ソフトなので若干不安だが、ここから様々な形式へのエクスポートが出来る。

とりあえず重いソフトで、記録ポイントが1万を超え始めると、もうこのソフトで軌跡を見ようとは思わなくなる。
写真へのジオタグ添付も出来るが、長期旅行で2000枚とか写真を撮ると、タグデータの添付に数時間はPCを独占される。
(WinXP Pen4-3GHz RAM1GBの古いマシンで・・・だけど)

最終的にはGoogleEarthで楽しむので、これはデータ変換ソフトと割り切って使用している。


軌跡の表示にはGoogleMapが使用される。これは先日東京モーターショーに行ったときのログ。


■EzTourがエクスポートできるファイル形式

・GPX
一般的(らしい)なGPSのデータファイル。

・NMEA
NMEAフォーマットそのまま。CSVとの違いがよくわからない。

・CSV
そのまんまの生データ。どう使うかはあなた次第。

・KML
GoogleEarth用データ。こちらは軌跡データのみ。

・KMZ
GoogleEarth用データ。画像データを軌跡と合わせて保存できる。

正直、専用形式以外のどれか一つにエクスポートしておけば問題ないと思う。
それぞれの変換を行うフリーソフトは検索すれば山ほど出てくる。


■感度

住宅の窓際、自動車内、電車(窓際)、カバンの中などでも特に問題なく測位できる。帽子にくっつける様なケアは不要。
飛行機に関しては窓側の席で、窓にくっつけておけば問題ないと思うがまだ試せていない。
なお、窓より一つ内側の席では測位不能(確認済み)。

一度測位を始めてしまえばロスト後の再補足も早い。トンネルを出た後測位開始まで1秒かからない感触。


■精度

時と場合によりだが、悪くてもせいぜい30m以下には収まっているように見える。
ビル街などでは反射が影響するのか乱れることも多い。また静止状態でけっこうブレる。
もちろん条件がよければほぼドンピシャの場所を示す。

とりあえず、道路地図と重ねてどこを走ったか判らないような状態にはならない精度は持っている。

カーナビのようにマップマッチング(建物や川の中を車は走らないから、道路地図データで自車位置を補正する)やジャイロセンサを使用せずこの精度は正直すごいと思う。


■そのほか

見てのとおり防塵・防水・耐衝撃の機能は持ち合わせていないので、カバンにぶら下げるのはあんまり推奨できない感じ。
先日海外へ行った際はカバンの細いポケット(携帯電話用)に、アンテナを上にして入れておいた。


■GoogleEarthとの連携


GoogleEarth用データの作成は

EzTourへのログデータの読み込み

EzTourデジカメデータの取り込み

KMZファイルへの書き出し

の3ステップ。位置情報は撮影時刻でマッチングするので、事前にデジカメの内部時計を正確に合わせておくことが必要。



アメリカ渡航時のログ。



軌跡と撮影写真。砂漠のように空が開けている場所では精度も高い。



カメラマークをクリックすればそこで撮影した写真が見れる。



クリックしたときに出てくる画像サイズは、ツール>オプション内の「KMZ内の写真サイズ」で調整可能。大きくすればそれだけ画面とファイルサイズを占有するので、せいぜい480pixくらいがいいところだと思う。
また、やたらとカメラマークがでてきて邪魔くさいので、50〜100m程度で写真をグループ化することを推奨。


■まとめ


青歯無しのモデルで実売1万〜8000円はかなり「買い」だと思う。

見た目もほかのモデルに比べればずっと洗練されていて、単三乾電池一本で半日動作も魅力。LCD付きなので、バスや電車に乗りながら現在速度や進行方向を見たりしていると飽きない。

不満といえば、SDカード等の外部メディアに対応していないところくらいか。


道を迷ってうろうろさまよった時や、人に連れられてどこを走ったかよく判らないとき、後からPCで軌跡データを確認できるのも楽しい。写真と旅行が好きなら、買って損はしないアイテムだろう。

なお、自分がこれを買ったショップは某地図ソフトのデータ限定版がおまけで付いてきて、なかなか便利に使っている。
あなたも試してみてはいかがだろうか。

(2010/1/5)

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