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TT250R用 デジタルタコメーターの製作 (1.基本設計)
■プラン


TT205Rを普通に運転するならば、特にタコメータは必要ない。とはいっても、全開加速なんかをしたりするとどれくらいが限界ラインなのか気になることもある。
サービスマニュアルを見ると最大出力の30psは8500rpmで発生するようなのだが、普段自分はどの回転数でシフトアップしているのかも気になってきた。

デイトナ等で市販されている電子式タコメータを買ってくればポン付けなのだが、せっかくなので勉強がてら自作してみる事にした。

さて、エンジンの回転を表示するわけだからどこかでエンジンの回転信号を得なければならない。もともとタコメーもECUも無いTT250Rに"エンジン回転パルス"のような都合のいい信号は無いので、点火系統から拾うことになる。


面倒なので、手書きで。。

方法としては
 @CDIが放電するタイミングを決めるピックアップコイルからの信号
 ACDIからイグニッションコイル1次側へのパルス
 Bイグニッションコイル2次側の高圧パルス (これは無謀だろう)
 Cプラグコードの高圧電流を電磁誘導(非接触)で検出
が考えられる。

いろいろ調べると、電子式タコメータにはCDIからのパルスを直接拾うタイプとプラグコードに巻きつけ非接触で検出するタイプの2種類存在するようで、いずれのタイプも自作例が数件見つかった。

自分としては、できれば車両本体に手を加えず製作できる非接触型としたかったものの、先行実験の結果
 ・オシロで調べたところ、信号が微弱(mVオーダー)で増幅が必要
 ・波形もかなり汚い。(当然)
 ・自作例、及び市販品の取り付け例でもノイズ対策に苦労している
というような理由であきらめた。

実は、増幅及びコンパレータによる検出なんかをちょっとオペアンプで回路組んで試してみたのだが、うまくいかないのでさっさとあきらめてしまった。あれこれやりながら波形を見たり回路変えたりしてチャレンジしたいのだけれども、住宅街でアイドリングしながらトライアンドエラーはちょっと無理。自分にもっと電気回路の知識があれば、できるのだろうけど・・。

そこで、一番まとも(扱いやすそう)な信号が出ていそうなピックアップコイルの波形を測定してみた。


相変わらずのモルモット状態な俺のTTR。


屋外では輝度が不足して見づらいので、急遽エクスパック500の封筒で遮光カバー作成。
ちなみにモノはNationalのオシロで、周波数帯域はたしか20MHzだったはず。ネームプレート脱落していて型番は不明。

そして、カメラ側の設定を色々試し、なんとか捕らえた測定結果がこれ。
スイッチポンで画面のハードコピーが取れるディジタルオシロが欲しい・・。

アイドリング時に約12Vp-pのパルスがおよそ45msec周期で発生している。

周波数F
周期T とすると
 F = 1 / T より
 F = 1 / ( 45 / 1000 )
   = 22.22.... [Hz]

クランクシャフト1回転1パルスと考えると
 22.22 * 60 = 1333rpm

サービスマニュアルによると規定アイドリング数は1250〜1350rpmなので、測定結果とほぼ一致する。

4サイクルエンジンなので本来ならば点火信号はクランクシャフト2回転につき1回でいいのだが、なぜ1回転1パルスなのか。どうも色々ググってみたところ、これが単気筒や原付など小さいバイクでは普通らしい。つまり、TT250Rを含め一部のバイクではクランクシャフト一回転ごとにスパークプラグに火花が飛んでいるのである。

まぁわずかにスパークプラグの消耗が早い(のか?)くらいで実害は無いのであろう。カムシャフト側にセンサを付けると構造が複雑になるのが主な理由・・・か? よくわからん。

なにはともあれ、これを波形整形すればPICで使えそう。
タコメータへの回転信号にはピックアップコイルからの入力を使うことで決定し、製作を進めることとする。

■擬似信号を作るジグを製作



さて、確実にPICのソフトウェア側で苦労するのは目に見えているので、いちいちバイクのそばまで行かずに実験できる擬似信号発生器を作ることとした。

幸いオシレータがあるのでサイン波ならば簡単に取り出せる。ただ12Vp-pの出力はさすがに出ないので、オペアンプで10倍にする回路を製作。実際にはピックアップコイルからの信号はサイン波ではなくパルスと言った方が良いけれど、これでとりあえず動く物を作ってみることにする。


+/-両電源入力のオペアンプ4580を使用し、非反転増幅回路を組む。ゲインは書いたとおり約10倍を狙う。
R3は入力インピーダンスを上げるためのもの。必要性は理解できているのだけど、これが出力電圧に影響を与えない理由がいまいち理解できていない・・。


上記回路でこのような結果に。
1.2Vp-pの信号を10倍して12Vp-pまで増幅に成功・・というほどのことでもないか。

とりあえず10Vp-p程度のサイン波を作って、それの周波数カウンタ的なものを作れば、それはつまりタコメータという算段。さて、うまくいくだろうか。


2.プリント基板の製作>

おことわり


※1 記事を書きながら製作・勉強しています。誤っている箇所やアドバイスありましたら教えてください。質問も分かる範囲でお答えします。一緒に勉強しましょう。
※2 ここに示した改造は最悪の場合故障、車両火災、感電等の恐れがあります。当然ですが自己責任でお願いします。


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