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秋月製H8/3664Fマイコンボード入門 (2)開発環境
■開発環境(ハード)


測定機器は適宜必要となってくるとして、今回のマイコンボードを動かすには最低限
・電源
・シリアルポートのあるパソコン(Windows)
が必要です。

電源は秋月の9V出力アダプタを利用しました。電源装置は持っていますが、コンセントにつなげてプラグを挿すだけで使えるのはやはり便利です。

シリアルポートですが、私のPCにはシリアルポートが無いので、これもまた秋月電子のUSB-シリアル変換アダプタを利用しました。試してみたところ、H8/3664Fマイコンボードとの通信に相性の問題は無いようです。

■開発環境(ソフト)


基本的にルネサス純正の統合開発環境「HEW4」を利用します。
今後あまりアマチュアで利用例の無いH8を使うことを目的としているので、メーカ純正の統合開発環境を習得するのが近道かなと考えた結果です。
HEW4はぱっと見た感じ他のコンパイラ等に比べて高機能な反面複雑で分かりにくいですが、せっかくフリーで提供されているので頑張ってみます。(どうしようもなければ、他のコンパイラに乗り換えることもあるかもしれません・・・・)

さて、何はともあれソフトウェアを入手しましょう。まず、ルネサス テクノロジのWebサイトへ行きます。
http://japan.renesas.com/

TOPページから H8ファミリ>無償評価版ソフトウェアダウンロード へ進み、
・H8SX, H8S, H8ファミリ用C/C++コンパイラパッケージ
・SuperH RISC Engine, H8S, M16C, H8, 740ファミリ 用 フラッシュ 開発 ツールキット

をダウンロードし、インストールします。

統合開発環境「HEW4」がダウンロードに無い!と思って探したのですが、HEW4はコンパイラパッケージをインストールすると自動でくっついてきました。つまらない事ですが悩んだのでメモしておきます(この手順は2007/09現在です)。

■資料の入手


順序がちょっと違いますが、開発に必要な資料もサイトからダウンロードしましょう。
普通はボードの設計時点でハードウェマニュアルは入手するはずですが、ここでまとめて紹介します。

・H8/3664 グループ ハードウェアマニュアル
・H8S、H8/300シリーズ C/C++コンパイラ、アセンブラ、最適化リンケージエディタ コンパイラパッケージVer.6.01 ユーザーズマニュアル
・H8S、H8/300シリーズ C/C++コンパイラパッケージ アプリケーションノート
・H8S、H8/300 シリーズ C/C++コンパイラ、アセンブラ、最適化リンケージエディタ ユーザーズマニュアル
・High-performance Embedded Workshop V.4.03 ユーザーズマニュアル


TOPページにある「ドキュメント検索」から探してください。
まだ私も勉強中で、読む必要の無い(又は内容の重複する)資料もあるかもしれません。ソフトのバージョンUPに併せてマニュアル類も一斉にバージョンアップされている訳ではないようで、いまいち良く分かりません。必要に応じて検索・参照することになるでしょう。
ただ、ハードウェアマニュアルに関しては一通り目を通しておくとハードの設計に役立つはずです。

■ソースコードを書くために


開発環境をインストールし、資料をそろえたらHigh-performance Embedded Workshopを起動しましょう。


最初にこのダイアログが出てきますので、「新規プロジェクトワークスペースの作成」を選択しOKします。



「プロジェクトタイプ」は"Application"を選択します。基本的にマイコンに転送するファイルをC言語で書くときはこれを選択します。

「ワークスペース名」は適当に決めましょう。今回は"sample1"としましたが、"temp"とか"sample"みたいなのはあとで分かりにくくなるのでお勧めしません。確実に「これなんだっけ?」という事態が発生します。
ワークスペース名はディレクトリ(フォルダ)名にも自動で適用されるため、ファイルに使えない文字(*、/等)はワークスペース名に使用できません。
CPU種別やツールチェインはH8S,H8/300用を選択します。私の場合はH8用以外のコンパイラをインストールしていないのでこれ以外選択できないようになっています。入力したらOKを押します。



次はCPUの選択です。今回はH8/300Hシリーズの3664Fですので、そのとおり選択します。

この先もたくさん設定することはあるのですが、「完了」ボタンが表示されている通りこのまま完了しても作業は進められます。これから勉強しながら、この「次へ>」の先にある内容を理解していきたいと思います。
ここで「完了」を押しても、「次へ」を連打しても結果は同じですので、パパッと見ながら最後に「完了」を押してウィザードを終了させてください。



このような画面になりますので、OKをクリック。チェックが付いているとこのダイアログに表示されている内容がテキストファイルで自動保存されるだけです。



するとプロジェクトが作成され、このような画面になります。
左のツリーにある「[プロジェクト名].c」をダブルクリックすると右のエディタにソースコードが表示されます。main()関数などを書くのはこのソースファイルで、基本的にこのソースファイルをいじれば動かせます。他のものは各種設定のためのもののようです。


ひとまずこれでソースが書ける環境まで持っていきました。
次からはいよいよ簡単なプログラムを書いてみたいと思います。

<1.ボードの製作  工作のページ  3.基本入出力>

参考文献


・ルネサス テクノロジ(株) H8S、H8/300シリーズ C/C++コンパイラパッケージ アプリケーションノート(Rev.5.00)

※記事を書きながら製作・勉強しています。誤っている箇所やアドバイスありましたら教えてください。質問も分かる範囲でお答えします。一緒に勉強しましょう。

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